【4】【夏至の旬(しゅん)のもの】
❶【夏至の旬(しゅん)の食材】
①【野菜】
⑴トマト、ピーマン、パプリカ、【オクラ】、【みょうが】、とうがらし、ししとう(獅子唐)、青山椒、高原キャベツ、つるむらさき、モロヘイヤ、クウシンサイ(空芯菜)、おかのり/陸海苔、おかひじき、ツルナ/蔓菜/ハマヂシャ/つる菜、ミョウガ(茗荷)、大葉/青紫蘇/アオジソ、【赤紫蘇/アカジソ】、三つ葉、サラダ菜、しろ菜(大阪しろな)、じゅんさい、スウィートコーン
⑵主に茎を食べる野菜…アスパラガス、はす芋、ズイキ(芋茎)、ルバーブ、フェンネル/フィノッキオ、コールラビ
⑶鞘豆類…さやいんげん、ソラマメ、エダマメ、キヌサヤエンドウ(絹さや)、スナップエンドウ 、エンドウ(グリーンピース)、千石豆(フジマメ)、、
⑷果実野菜…ゴーヤー(にがうり)、ズッキーニ、きゅうり、白瓜/しろうり、茄子(なす)
⑸山菜…赤みず(ウワバミソウ)、根曲がり竹(姫竹)、(淡竹)ハチク
⑹根菜…玉葱(たまねぎ)、ニンニク、ラッキョウ、新しょうが、ビーツ、新ごぼう
【オクラ】…7月頃に旬を迎えます。古代エジプトでも栽培されており、歴史のある野菜ですが、日本に入ってきたのは明治になってからのようです。
市場に出回るようになったのは、昭和50年代からといわれています。
沖縄などで栽培される20㎝以上もある島オクラや、赤い色をした紅オクラなどの種類があります。
ネバネバ成分が胃腸の粘膜に潤いを与えて消化を高め、便秘の改善や、美肌、疲労回復効果があり、主な栄養素はカロテン、ビタミンB群、ペクチン、ムチンなどです。
南国の野菜として九州や沖縄で多く生産されており、サラダや炒め物、てんぷら、素焼き、煮物などに用います。
【シソ】…料理のわき役になりがちなシソですが、ビタミンA(カロテン)、ビタミンB群、カルシウム、カリウム、食物繊維などの栄養素が豊富で、シソ特有の香りは食欲増進の作用があります。他にも胃を整える作用や食中毒を防ぐ効果もあり暑さで食欲がなくなりがちの夏にうってつけの食材といえるでしょう。
【みょうが】…6月頃が旬で、香りが食欲を増進させ、消化を促進します。解毒、殺菌作用があるので、刺身などと一緒に食べるとよいでしょう。
独特の香りは、アルファピネンで、発汗作用や血行を良くする働きがあるので、冷え性や生理痛などに効くと言われています。
みょうがの生産量は、高知県が全国の80%近くもを占めており、ハウス栽培で通年出荷されています。
昔から「みょうがを食べると物忘れをする」といわれてきましたが、そんなことはなく、安心して食べてよさそうです。
【苦瓜(ゴーヤ)】…沖縄料理でおなじみの夏野菜です。
6月~9月に収穫され店頭に並びますが、近年エコ対策にグリーンカーテンとして植えて、ゴーヤチャンプルなどの料理に使っている家庭も増えました。
ゴーヤは、夏のほてりを沈める作用があり、苦みには解毒作用やデトックス効果があります。
苦みの成分はモモルデシンといい、肝機能の強化や胃液の分泌増進、血糖値の降下作用があります。
熱中症対策や夏バテ予防には、やはり沖縄の産地でもあるパイナップルと共にジュースにして飲むと良いと言われています。
②【果物】…【イチジク(無花果)】、さくらんぼ、スイカ(西瓜)、ビワ(枇杷) 、キウイ、【ナツミカン(夏みかん)】、ウメ(梅)、すもも、アンズ(杏子)、ヤマモモ、グミの実、桑の実(マルベリー)、月山錦/黄色いさくらんぼ、アメリカンチェリー、ブルーベリー、メロン、マンゴー、ドリアン、パイナップル、ライチ、マンゴスチン、バナナ、いちご、
【イチジク(無花果)】…不老長寿の果実と言われ、とても栄養価が高い果物です。暑さで体力を奪われていく、これからの時季に相応しい果物です。
【ナツミカン(夏みかん)】…「夏橙(だいだい)」とも呼ばれ、それが、明治時代に商人たちが売れるようにわかりやすく、ということで「夏みかん」に変更し、それが定着していったそうです。
初夏を代表する日本原産の柑橘類の一つで、レモンに似た爽やかな香りが特徴です。
江戸時代に、山口県に流れ着いたものの実を育てたのが最初で、今も山口県では庭に植えている家が多いようです。
秋の暮れには色づき始めますが、酸味がとても強く、食用には適していませんが、春先になると酸味が弱まりますので、食べ頃になり、初夏にはおいしく食べることができます。
酸っぱさとさわやかさが特徴の夏みかんの主な栄養素は、クエン酸、ペクチン、シネフィリン、ビタミンCなどです。
夏みかんは疲労回復、整腸作用、風邪防止などの効果が期待できます。
選ぶ時は、全体が濃い黄色で頭のヘタの部分が緑色をしていて、ずっしりと重いものを求め、保存するときは空気にさらさず、冷暗所に置きましょう。
無農薬のものが手に入ったら、皮を砂糖で煮てママレードにすると、おやつにおいしく頂くことができます。
③【魚介類】
⑴魚…【アユ(鮎)】、スズキ(鱸)、イサキ(伊佐木/鶏魚)、マアジ(真鯵)、シマアジ(縞鯵)、キス(鱚)、サバ(鯖)、シンコ(コノシロ)、トビウオ(飛魚)、マコガレイ、イシダイ、イシガキダイ、【ハモ(鱧)】、キジハタ・アカハタ、アカイサキ(赤伊佐木)、アイゴ(藍子)、シログチ(子持ち)、シマイサキ、マゴチ、マイワシ、ヒメダイ(姫鯛)/オゴダイ/クルキンマチ/チビキ、カツオ(鰹)、アイナメ/アブラメ、鰆(さわら)、鱒(ます)、鱚(きす)、かわはぎ、穴子(あなご)、鰻(うなぎ)カマス(魳、梭子魚、梭魚、魣)
⑵貝類…ホタテ貝、バイ、トリガイ(鳥貝)、オオアサリ(ウチムラサキ)、ウニ(海胆)、ホヤ、サザエ、あわび
⑶【タコ】、イカ、ジンドウイカ(ヒイカ)、ケンサキイカ(子持ち)、
⑷エビやカニ…ガザミ類(雄)、ウチワエビ/団扇海老、シラエビ(シロエビ)
【アユ(鮎)】…清流に住み、、香魚(こうぎょ)とも呼ばれ、香りが良いことで有名です。
川と海を回遊する魚ですが、滋賀県の琵琶湖に生息する鮎は、湖を海代わりとしています。この琵琶湖産の幼魚は全国各地の河川で放流されています。
鮎は初夏に解禁となり、11月~5月は資源保護のため釣ることが禁止になっています。
市場に出回るのは6月頃ですが、黄色みを帯びて、腹にハリがあるものを選びましょう。
鮎は夏の疲れを取り、体力の回復や、むくみの解消効果があります。
主な栄養素は、カルシウム、たんぱく質、ビタミンA、B12、D、E などで、塩焼き、から揚げ、甘露煮などにして食べるとよいでしょう。
【ハモ(鱧)】…関西では京都の祇園祭の御馳走といったイメージです。
7月16、17日の祇園祭は、料理屋さんや家庭でもハモ料理が並びますが、同じ7月24、25日の大阪の天神祭りでもハモ料理がメインです。
ハモは梅雨の時期がおいしいと言われていますが、6月から7月の半ばごろまでが一番おいしい時期です。
骨切りしたハモを熱湯にくぐらせ、氷水で締めて梅肉をそえて食べたり、碗だねやてんぷら、ハモすきなどにして食べます。
湿度の高い季節におこりがちな、だるさやむくみを解消する作用があると言われています。
【かんぱち】…春から夏にかけて日本列島を北へ上り、冬から春に南へ下る回遊魚です。
また、成長によって名前が変わる出世魚で、関東では、35㎝以下をシヨッコ、60㎝までをシオゴ、80㎝までをアカハナ、それ以上をかんぱちと呼びます。
関西では、60㎝までをシオと呼び、それ以上をかんぱちと呼びます。
ブリよりも暖かい海域に多く生息し、西日本での漁獲が多く、主に刺身として食べられることが多いようですが、煮魚や焼き魚にしても美味です。
中性脂肪やコレステロールを下げるDHAやEPAを豊富に含むので、旬の時期にはぜひとも食べたい魚です。
【タコ】…大阪では、昔から7月2日の半夏生の日にはタコを食べる習慣がありました。関西の「たこ焼き」で知られるように、日本では比較的よくたこを食べますが、宗教上、タコを食べない国もあります。
日本の主な産地は、兵庫県、福岡県、岡山県などで、兵庫県の明石はタコの名産地ですが、芭蕉は1688年の夏に、須磨と明石を訪れ、「蛸壺や はかなき夢を 夏の月」と詠んでいます。
タコには気や血を補い、体力をつけて疲労を回復する働きがあり、亜鉛、タウリン、たんぱく質、鉄、銅、ナイアシン、ビタミンB2、などを含みます。
調理方法は、刺身、煮物、たこ飯、酢の物、ゆでだこなどです。
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❷夏至の旬の草花
夏至の純白:【ドクダミ(蕺草)】、アジサイ(紫陽花)、【朝顔】、【ヒメユリ(姫百合)】ササユリ(笹百合、ヤマユリ)、【スイカズラ】、あやめ、半化粧、ネジバナ、キキョウ、オミナエシ、シモツケ、アベリア、ヤマハギ
【姫百合】…夏の季節に鮮やかな橙色のくっきりとした六花弁を咲かせるユリ科の多年草です。原産地は日本と朝鮮半島。日本では主に西日本に自生していますが、鹿の食害によって自生のヒメユリは減少を続けています。また鮮やかな花を楽しむために、栽培・育種の対象になっています。
【スイカズラ】…初夏に白い花を咲かせるスイカズラは「吸葛」と書きますが、「子供達が花の蜜を吸って遊んだ」ことが由来と言われています。別名を忍冬とも言いますが、寒い冬を耐え忍ぶ姿を現わしています。
野山にも多く、甘い香りがあたり一面を覆います。左右対称の楕円形の葉の間から白い花を咲かせますが、徐々に黄色くなっていきます。
スイカズラは乾燥させて煎じ、漢方薬としてにも利用されており、利尿作用や食中毒、夏バテにも効くと言われています。
この花や葉を漬けた「忍冬酒」は不老長寿の酒として徳川家康が愛飲したそうです。
夏の野草:【ドクダミ】は…十薬(じゅうやく)ともいい、万能薬として民間療法に用いられてきました。
日陰のやや湿ったところに生息し、可憐な白い花を咲かせます。
ところが、この4枚の花びらと見えるのは実はガクのようなもので、花は中心部のシベなのです。
独特のにおいを持ちますが、この成分はデカノイルアセトアルデヒドといい、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、白癬菌などを抑える力があると言われています。
他にも利尿作用や血圧降下作用のあるクエルシトリンや血液をサラサラにするイソクエシトリンを含んでいます。
ドクダミの効能は数多く、吹き出物やむくみ、便秘の解消、冷え性の改善、糖尿病や動脈硬化の予防にもなるようです。
主な成分は、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などです。
全草をよく乾かしてお茶にして飲むとさまざまな効能が得られますが、腎臓に障害のある人はカリウムが排出されにくいため飲用は控えた方がよいようです。
【朝顔】の種子は「牽牛子」といい、漢方薬(緩下剤)とし、奈良時代に中国から伝わり、朝顔は七夕の頃に咲くことから、昔は「牽牛花」といっていました。
日本で大ブームになったのは江戸時代ですが、今も東京では7月に朝顔市や朝顔展が催されています。
「朝顔やつるべとられてもらひ水」(加賀千代女)の句は有名ですが、シンプルな形や薄紫や薄青のポピュラーな色だけでなく、最近ではさまざまな形や色の朝顔が開発され、ツルのないものや宿根性のものもあります。
朝顔は日当たりを好むので、グリーンカーテンとして利用すると、夏の直射日光が家に差し込むのを防ぐことができます。
❸【夏至の鳥】…カッコウ、キビタキ
❹【夏至の虫】…アゲハチョウ
夏至の頃のことば
⑴【早乙女】…田植えのシーズンです。老いも若きも一斉に田植えをしますが、中でも一際華やぎを演出しているのが少女や若い女性達で、彼女達を特別に言い表したのが「早乙女」という言葉です。若い男性の視線を集めて心ときめかした田植えの場は、秋の収穫のお祭りと並んで、今でいう合コンと同じだったのかもしれません。
⑵【時候の挨拶】
⑴6月下旬はまだ梅雨の地域が多いですね。
梅雨の地域で使える時候の挨拶は、6月中旬に引き続き「長雨」「梅雨」、年や地域によっては「空梅雨」という言葉が最もよく使われる言葉です。
梅雨の晴れ間に、日に日に暑さを感じるなら…「向暑」「初夏」
逆に雨続きで、気温が上がらないと感じるなら…「梅雨寒」「梅雨冷え」
このように、季節に合わせて言葉を使い分けることができます。
二十四節気の「夏至」や短い夜を表す「短夜」、そして「父の日」といった言葉も時候の挨拶として、季節を表す言葉です。
⑵7月上旬と言えば待ちに待った梅雨明けです。「梅雨明け」というのはそのまま時候の挨拶に使うことができ、7月上旬では最も一般的な言葉です。
その他にもイベントとして7月7日の「七夕」やそれにちなんだ「天の川」といった言葉も季節感が現れていますね。
その年や地域によって違いますが、気候や気温の体感を言葉にすることもできます。7月上旬ですと日ごとに暑くなる意味の「向暑」は6月に引き続き使いやすいです。
梅雨明けが早かった場合は7月中旬以降によく使われる「猛暑」「盛夏」も使えます。
また、二十四節気の「小暑」というのも7月7日頃を指します。
一年に一度の昼が長い夏至の日は、いつもより少し早起きしてより昼の長さを味わうのもいいかもしれません。
太陽を意識して過ごす日なんてないと思うので、新鮮な日でもあります。
太陽が与えてくれる力は私達が生きる上でとても大切なものなので、ヨーロッパで祝日でお祝いをするというのもよくわかる気がしますね。
夏至の日は太陽のパワーを感じ取って感謝して過ごせるといいですね。
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