【3】小暑の頃の行事や祭り
夏に入ったことで,一日の日が暮れる時間も大分遅くなってくること
から,日本中で様々な行事イベントが行われています。
❶行事・イベント
①七夕の節句(7月7日)
七夕は、旧暦の7月7日に女性が手芸や裁縫などの上達を祈る「乞功奠(きこうでん)」という中国から伝わった行事と織姫と彦星の星伝説,そして,元々日本の神事であった、選ばれた乙女が着物を織って,棚に具え,神様を迎えて,秋の豊作を祈ったり,人々の穢れを祓った「棚機(たなばた)」と結びつき,今の七夕行事につながったと云われています。
現在は多くの地域で新暦7月7日を七夕としていますが,七夕まつりを旧暦に合わせて盛大に行うところもあるので,約1ヶ月はあちこちで七夕まつりを楽しむことができます。
彦星と織姫の話は有名ですが,この日に竿竹に願いを書いた短冊を括り付けてお祈りすると祈りが届くと言われています。
昔この日は,お盆に向けて準備する人が多く,農耕する人達は,健康や豊作の願いを込めてソウメンの元となった索餅(さくべい)を食べたとされています。
※日本には「七夕」を含め、季節の節目を意味する「五節句」という五つの節句があります。
七草粥を食べる習慣がある1月7日、3月3日の「桃の節句」、5月5日の「菖蒲の節句」、7月7日の「七夕」、そして9月9日の「菊の節句」で五節句になります。
③旧暦のお盆(盂蘭盆会)(7月13日〈迎え火〉~16日〈送り火〉)
盂蘭盆会とは,太陰暦7月15日を中心に
7月13日~16日の4日間に行われる仏教行事のことで、この行事は中国の民俗信仰と祖先祭祀を背景に仏教的な追福の思想が加わって成立した儀礼・習俗です。
旧暦7月15日は仏教では安居(あんご)が開ける日の「解夏」にあたり,道教では三元の中元にあたります。
釈迦在世中のインドで始まった安居の本来の目的は…雨期に活発になる草木や昆虫、小動物に対する無用な殺生を防ぐ為、個々に活動していた僧が,一定期間,一ヶ所(寺)から一歩も外に出ずに,籠って,僧達は修行に精励します。
安居の回数が僧侶の仏教界での経験を指すようになると、その後の昇進の基準になるなど、非常に重要視されました。
安居に入る「結制」は旧暦の4月16日頃、
安居が明ける「解夏」は旧暦の7月1)5日頃、
供えられる仏華を「夏花」、写経を「夏書」といいます。
日本では,この「盂蘭盆会」を「盆会」「お盆」「精霊会」(しょうりょうえ)
「魂祭」(たままつり)「歓喜会」等と呼んで,今日も広く行なわれています。
この時に祖霊に供物を捧げる習俗が,現代に伝わる「お中元」です。
④お中元(7月15日)
⑤土用の丑の日(7月23日頃)…暑さが厳しい土用の間の丑の日を土用の丑の日として重視してきました。(21年7月28日)
この日にお灸をすえたり、薬草風呂に入ったりすると、病気の回復や夏バテに効くとされたからです。
丑の日の「う」にちなんで,「う」のつく食べ物を食べると,身体に良いと言い伝えられました。
(栄養価の高い「梅干し」「鰻」、水分の多い「ウリ」、消化の良い「うどん」など)など、いろんな行事がありますが、そういった行事も「小暑」を迎えてからになります。
いよいよ夏に近づいてきて、市やお祭りが増えてきますね♪
❷お祭り…2021年はコロナの影響で、中止の場合が多いので、行かれる際はご確認下さいませ。
①朝顔市(東京台東区)…
入谷朝顔まつりは、毎年7月に、東京都台東区下谷にある入谷
鬼子母神(いりやきしもじん:真源寺)とその周辺で開催される朝顔市。
東京の夏の風物詩。
日程:2019年7月6日(土)~8日(月)時間:5時~23時、例年の人出:約40万人
入谷朝顔まつりでは、毎年60軒の朝顔業者が、見事な花を咲かせた朝顔の鉢を並べて、朝顔市を開催。
②ほおずき市(江戸中期からの歴史を持つ浅草寺:東京台東区)(7月上旬)…梅雨明けの頃、
東京を中心に関東各地のお寺で立つほおずき市。
ほおずき市が催される日は「四万六千日」といって、四万六千日分のお詣りしたのと同じご利益があるとされています。
ちょうちんのような形をしたほおずきは漢字では「鬼灯」「鬼燈」と書き,赤い色は夏の雷除けであり,その形からお盆に先祖が帰ってくる時の霊の道を照らす提灯になるとされ、お盆の精霊棚に飾ります。
また、漢方では根を「酸漿根」(さんしょうこん)といい、茎や葉とともに解熱や咳止めなどに用います。
果肉を食べると癇癪に効くとされており、ほおずきに「酸漿」の字をあてることもあります。
その他にも,ホオという虫がこの葉を好んで集まるので「ホオ着き」,
口で鳴らす時に頬がぷくっと膨らむから「頬突き」、
果肉が火のように赤いから「火々付」等,様々な語源があります。
□ほおずき市の楽しみ方…夏らしい浴衣姿で、ズラリと並んだほおずきを見て歩くのも楽しいものです。
ひと鉢買って持ち歩くのも絵になります。
ほおずきを買ったら、日当たりのいい窓際に鉢を置いて、朝晩たっぷり水をあげましょう。
買った時は青かった実も,どんどん朱色に染まり,夏の間楽しめます。
□ほおずきで遊ぶ…ほおずきが熟したら、鳴らして遊んでみましょう♪
⑴外皮を開いて、中の実をもみます。
⑵種がくるくる浮いてきたら,外皮を付け根の所からねじるようにして,実から引きはがして中身を取ります。
⑶穴を下にして、上の歯ぐきと舌でギュッと空気を絞り出すと音が鳴ります。
③花火大会
塩竈みなと祭 前夜祭花火大会(宮城)…毎年7月第3月曜日(海の日)
伝統ある塩竈みなと祭に華麗な花火が彩りを添えます。
足立の花火(東京)…荒川の土手の斜面に座ってゆったり観賞
④博多祇園山笠…7月1日~15日
この博多祇園山笠はユネスコ無形文化遺産にも登録されており,約770年の歴史を持つ博多の大祭りとなっています。
福岡市街各地には「飾り山笠」や「舁き山笠」が飾られて,福岡市内を煌びやかにします。
さらに15日早朝の「追い山笠」は市街各各地を沸かせるほどで,15日間ある博多祇園山笠を締めくくります
⑤祇園祭…八坂神社の祭礼。日本三大祭のひとつ。
毎年7月1日(吉符入)~31日(疫神社夏越祭)まで、1ヶ月に渡って行なわれます。
その歴史の長いこと、またその豪華さ、祭事が1ヶ月に渡る大規模なもので、単に神社や氏子達だけのものでなく、京都市全体の祭りとして広く知られています。
約1100年前、神泉苑に日本全国の国の数の鉾66本を立て、祇園の神を祀り災厄の除去を祈る祇園御霊会を行ったのが始まりと伝えられています。
祭のハイライトは、17日(前祭・山鉾巡行と神幸祭)と24日(後祭・山鉾巡行と還幸祭)に行われる33基の山鉾巡行です。
「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にされています。
なお、祇園祭山鉾巡行は,平成26年7月17日の前祭巡行(23基の山鉾)と24日の後祭巡行(10基の山鉾)の2度の巡行が49年ぶりに復興しました。
7月14日~16日の前祭(さきまつり)宵山:各山鉾では,夜は提灯が幾十となく点火され,祇園囃子がにぎやかに奏でられました。
宵山では各山鉾町の駒形提灯に灯がともり,鉾からは祇園囃子が
流れ, 町会所等には山鉾の人形・織物・金具などが美しく飾られ,お守りを売る浴衣姿の子供達の童歌を聞くことができる。
【歴史】約1100年前の清和天皇の貞観11(869)年に,京洛に疫病が流行し,庶民の間に病人,死人が多数出ました。
これは,牛頭天王(ごずてんのう、素盞鳴命)のたたりであるとし,そのご機嫌をとるため神をまつり,祇園社(八坂神社の前身で,祭神は素盞鳴命)を信仰し,病魔退散を祈願しました。
その方法は、日本全国の国の数に準じて66本の鉾をつくらせ,それを神泉苑(中京区御池通大宮)におくり,悪疫を封じ込む御霊会をおこなったのが始まりであると伝えられています。
その後、祇園社の興隆とともに、"祇園御霊会"と呼ばれ、この名が略されて単に祇園会と呼ばれるようになりました。
初めの頃は、疫病流行の時だけ不定期に行われたましが、円融天皇の970(天禄元)年からは、毎年6月14日におこなわれるようになりました。
その間,保元,平治の乱の時,一時絶え,足利時代に再興,
足利将軍、夫人らが観覧したことが記録に残っています。
しかし,応仁,文明の乱に京都は焼野原と化して,折角の祇園会の
興隆に一頓挫をきたしましたが,すでに町衆の手に支配されていた
祇園会に対する熱情は容易に屈せず,大乱の約30年程後,1500(明応9)年6月には再び山鉾26基が巡行したと伝えられています。
これらが契機となり,山鉾は町衆の手によって創意がこらされ、内容外観ともに豪華、絢爛なものとなりました。
1504(永正元)年6月には後柏原天皇もこの祇園会を観覧しているが,当時の町衆の信仰と勢力は次第に大きくなり,1533(天文2)年,一向一揆に際して,室町幕府は神事停止を命じましたが,"神事無之共、山鉾渡し度し"と申し出るほど,町衆の山鉾存続への熱意が高まっていきました。
鉾が今のような形になり,豪華な飾りをつけるようになったのは,桃山時代から江戸時代にかけて貿易がおこり、町衆階級が勃興して舶来のゴブラン織や西陣織などが,競って用いられるようになってからです。
このように、祇園祭は1000年の伝統を誇っており,再三中断,再興を重ねて,京都の歴史とともに歩んできたものです。
期間は6月下旬吉日~7月25日の約1か月間に渡り,諸行事が行われます。
24日:宵宮、25日(祭神:菅原道真の命日):本宮。
日本三大祭(他は,京都の祇園祭,東京の神田祭)の一つで,また,大阪三大夏祭り(他は,生國魂神社の生玉夏祭,住吉大社の住吉祭)の一つで,毎年130万人もの人が訪れる夏祭です。
千年以上も前の951(天暦5)年6月1日に始まり,大阪とともに古い歴史を歩んできました。
この時の祭事は,大川より神鉾を流して,流れ着いた場所に祭場を設けて,その祭場で禊払いを行うというもので,これが鉾流神事の元となり,その祭場に船で奉迎したことが,船渡御の起源となっていると伝えられています。
それにちなんだ縁日で,25日の本宮の夜が最大の見どころで,大川(旧淀川)に多くの船が行き交う船渡御(ふなとぎょ)が行われ,菅原道真公の御神霊をお乗せした御鳳輦船(ごほうれんせん)を中心に100艘を超える船団が大川を行きかう姿はまさに圧巻です。
辺りがだんだんと暗くなってきた頃、約5千発の花火が打ち上げられます。(神様に奉納する「天神祭奉納花火」)
この華麗な姿より火と水の祭典とも呼ばれています。
他に鉾流神事(ほこながししんじ)、陸渡御(りくとぎょ)等の神事が行われます。ギャルみこしも有名です。
鉾流神事とは,社頭の浜から大川に神鉾を流し,漂着した場所にその年の御旅所を設ける神事で,御旅所とは御神霊がご休憩される場所のことです。
この御旅所の準備ができると御神霊は陸路で川岸まで出御、乗船して大川を下り、御旅所へ向かうルートを辿りました。
この航行が船渡御で、天神祭の起源とされています。
⑦あばれ祭…毎年7月第1金曜日及び土曜日に行われる石川県の鳳珠郡能登町:宇出津八坂神社の祭り…7月上旬に、能登のキリコ祭りに先駆けてあばれ祭りを行います。
1日目は約40基のキリコが大松明を火の粉を浴びながら進みます。2日目はキリコに加えて神輿も登場します。
名前の通り,とても激しいお祭りで,奉燈(キリコ)が大松明の火の中を舞ったり,神輿などを海や川,火の中に投げ入れたり,地面に叩きつけたりします。
これは昔から行われており,当時流行った疫病を鎮めるために行ったとされています。
その姿は,能登のキリコ祭りの中で最も勇壮な祭りの一つで,石川県の無形民俗文化財に指定されています。
⑧成田祇園祭…千葉県成田市で毎年7月に行われ,300年以上も続いている,伝統のある「成田山新勝寺の奥之院」の祭礼で,大日如来に,五穀豊穣,万民豊楽を祈願する千葉県内最大のお祭りです。
日程:2020年7月10日(金)~12日(日)…毎年,7月7・8・9日の直近の金・土・日曜日に開催されます。
成田山と旧成田(参道周辺の9ヶ町)が参加して、神輿と動く芸術品とも呼ばれる10台の華やかな江戸方の山車や豪華絢爛・重厚な屋台を曳き回し、その後に続いて、お囃子に合わせて,法被にはちまき姿の男女が、扇子を手に奉納踊りを舞います。
・7月10日(金)13:30~ 成田山新勝寺大本堂前…「安全祈願」,鏡開き,山車・屋台,競演(お囃子に合わせて若者たちが威勢よく踊る総踊り)
・7月11日(土)9:00~JR成田駅東口広場…山車・屋台,競演(総踊り)
・7月12日(日)13:00~
成田山表参道(門前~薬師堂)…山車・屋台、総引き
・7月12日(日)16:30~ 成田山新勝寺大本堂前…御輿還御式、山車・屋台、競演(総踊り)
この地理的な条件も手伝って、ゆったりとした優雅な曳き廻しと勇壮な曳き廻しの両方を見物することができます。
⑨風鎮大祭…7月第1日曜日:奈良県生駒郡三郷町:龍田大社
これは風の難を除くお祭りとされており、龍田大社の中でも年間祭事中、最も重儀とされています。
午前中に祭典が行われ、午後から剱舞や民踊などの神賑奉納行事が行われます。
その後に有名な「風神花火」が披露されて,風鎮大祭を締めくくりますが、一日を十分楽しめる祭事となっています。
⑩久喜提灯祭り「天王様」…毎年7月12日と18日…旧久喜町の鎮守である八雲神社の祭礼。
1783(天明3)年の浅間山の大噴火で,桑をはじめ夏作物が全滅したことによる,生活苦,社会不安などを取り除く為、祭礼用の山車を曳き廻して豊作を祈願したのが始まりと伝えられ,230余年の歴史と伝統を誇る祭りです。
7町内から7台の山車が繰り出され、昼間は、神話などから題材をとった人物の人形を山車の上に飾り立て、町内を曳き廻します。
夜は,人形を取りはずし,山車の四面に約500個の提燈を飾りつけた提燈山車に早変わりします。
これは夏の夜を彩るイベントとして最大の見どころとなっています。
町内の若い衆が、賑やかな笛や鉦・太鼓のお囃子にのせ、関東一と言われる山車を回転させたりして、市内を巡行する様はまさに圧巻です。
⑪(毎年)7月14日 那智の火祭り…熊野那智大社の例大祭で、正式には「扇祭」「扇会式」と呼びます。
那智の火祭りは熊野那智大社に祀られている滝の神が、年に1度滝本の飛瀧神社への里帰りを行うもので、十二体の神々を御滝の姿を表した高さ6mの扇神輿十二体に遷し、熊野那智大社から御滝へ渡御をするものです。
⑫川崎大師風鈴市(神奈川県川崎市)…毎年7月に開催(2020年7月17
年々盛況を呈し,今年でを迎え,川崎大師の夏の風物詩として,関東近郊はもとより全国の皆様に親しまれています。
全国47都道府県より、 900種類、 30,000個の風鈴が勢揃いして、賑やかに開催します。
このように様々な行事イベントがあるのが,小暑の特徴でもありますが,やはり体調を崩しやすい時期でもありますので,皆さんもお身体をお気をつけてお過ごし下さい。
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