毎年「初詣」に行く方は多いかもしれませんが、『恵方参り』をする方は少ないと思います。
今年から、是非,今年の恵方の寺社にお参りして,運氣を高めましょう♪
❶「恵方(えほう)参り」とは?
『恵方参り』とは、その年の『恵方(歳神様が在位する方角)』にある寺社(「寺院(仏閣)」&「神社」)にお参りすることです。
福徳を司る美しい姫神『歳徳神(としとくしん,とんどさん)』が在する方位のことを『恵方』言い,『歳徳神様』は立春から一年間は『恵方』におられます。
『恵方』は「倖せを呼び込む方位」「願いを叶えるチャンスを与えてくれる方位」の事になり、自宅から恵方の方角の寺社にお参りに行き、その恵方の『氣(エネルギー)』をいただきに行くのが『恵方参り』です。
『恵方』にある寺社にお参りすることによって,強力な『氣(=エネルギー)』が心身に流れ込み,自分の『氣(=運氣)』が上昇します。
『恵方の寺社は自分にとっての特別なパワースポット』なのです。
※氣とは?
『氣の力』は周囲にも働きますので,周りの人も幸せにします。
周りの人が幸せになると,その『幸せの氣』は巡って,自分にかえってきます。
『良い氣の循環』が生まれ,自分の周りが良い方向に動き出します。
幸福は,周りの人も自分も幸せになって,初めて達成されます。
(自分一人だけが幸せになるようなことは決してあり得ません。)
※恵方とは?
歳徳神とは、陰陽道でその年の『福』を司る神様のことです。
十干(じっかん)から割り出されたその年の「天(宇宙)のエネルギー」が満ちている方位で、1年間の天の恵みがあり、五穀豊穣・家の繁栄をもたらす方位のことで,陰陽道で「歳徳神(としとくじん)」と言う神様がいるとされる方位のことを言います。
恵方は、年神様の来られる方角で,立春を境に毎年方角が変わり,「天の氣」と「地の氣」がつながる方角となります。
またの名を「明きの方(あきのかた)・吉方(きほう・きっぽう)」ともいいます。
①『恵方参り』の歴史
⑴『恵方参り』を初めて聞く方も多いかもしれませんが,歴史は「初詣(はつもうで)」よりも古いのです。
旧暦の江戸時代には定番の元旦の正月行事で,自宅からみて,恵方に当たる寺社に参拝して,年神様にその年の幸せや開運を祈りました。
明治に新暦になり,正月は氏神様にお参りする初詣が一般化すると,恵方参りの習慣はなくなっていきました。
また、寺社や交通業者の宣伝もあって,恵方などには関係なく,有名な寺社に参ることが多くなってきています。
つまり、本来の初参りの時期は「新暦の元旦」ではなく、「旧暦の元旦(=節の切り替えの立春)」で,立春が「初参り」なのです。
※立春(2月4日(土)11:43~)…太陽黄経:315度
⑵古来より正月には【年神様】がやってくる
日本では古来より「正月には【年神様】がやってくる」と考えられていました。
古事記では 大年(歳)神(おおとしのかみ)と書かれています。
大年神は須佐之男命(すさのおのみこと)と神大市比売(かむおおいちひめ)の子供で,宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)とは兄弟とされています。
年神様は福の神的な性格があり,作物を実らせ,豊作をもたらしてくれると考えられていました。
古代の言葉で「とし」には「穀物」の意味があり,兄弟の宇迦之御魂神と似た性格です。
つまり,年(歳)神様は作物(昔の人にとってのお米=現代人のお金)を実らせてくれ、豊かな生活をもたらしてくれるありがたい神様です。
その年神様をお迎えするための依代が門松で,鏡餅は年神様へのお供え物です。
⑶民衆の間に[陰陽道]が広まると,「年神と歳徳神は同じ」と考えられ,立春の正月に年神が訪れてくる方角と理解されました。
㈠年の初めにあたって,その方角にある神社や寺に参拝するのを『恵方参り』といい,朝暗いうちから出かけ,人より先に行ってお札(ふだ)を頂いていました。
㈡門松迎えには自分の山でなくとも,恵方の山から自由に切ってきて良いといったり,鍬(くわ)初めなどの仕事始めに際しても,恵方の田畑で儀式を行っていました。
㈢陰陽道(おんみょうどう)とは?
陰陽道は日本で生まれた呪術宗教ですが,元になったのが陰陽五行思想や道教なので,中国的な雰囲気があり,それに古神道や密教・修験道の要素がミックスされて誕生しました。
ほとんどの暦では、最初の方のページに王妃のような姿の美しい姫神の歳徳神を記載しています。
歳徳神の由来には諸説あり,『簠簋内伝』では,牛頭天王の后・八将神の母の頗梨采女(はりさいじょ)であるとしていますが,これはでたらめであるとの批判もあります。
また,牛頭天王が須佐之男命と習合したことから,その妃の櫛稲田姫とも同一視されています。
恵方は日本独特の習慣で,方位学や陰陽思想が発達した中国でも「恵方信仰」は存在しません。
②[今年の恵方参りの方角は?]…
2023年は「癸(みずのと)」=(南南東やや南〈16方位〉
恵方は毎年変わりますので、昨年と同じ寺社でとはいきませんので,まずは今年の恵方をチェックしましょう♪
しかし実は,5年周期で,「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4方向しかありません。
○甲・己の年(2024・2029)西暦年の1の位:4・9…
十二支:寅と卯の間…「甲」の方…方位角:75度
東北東やや東(右)
○乙・庚の年(2025・2030)西暦年の1の位:0・5…
十二支:申と酉の間…「庚」の方…方位角:255度
西南西やや西(右)
○丙・辛の年(2021・2026)西暦年の1の位:1・6…
十二支:巳と午の間…丙(ひのえ)下の方角=方位角:165度…
南南東やや南(右)(*戊・癸の年に同じ)
○丁・壬の年(2022・2027)西暦年の1の位:3・8…
十二支:亥と子の間…壬(みずのえ)」上の方角…方位角:345度
北北西やや北(右)
○戊・癸の年(2023・2028)西暦年の1の位:2・7…
十二支:巳と午の間…丙(ひのえ)下の方角=方位角:165度…
南南東やや南(右)(*戊・癸の年に同じ)
恵方とは歳徳神(としとくじん)という一年を守ってくれる神様がいる方角のことを指し、歳徳神は十干から決められています。
(別名は年徳(としとく),年神様(としがみさま),正月様等とも呼ばれているそうです。)
十干とは干支をいう時に一緒に出てくる言葉で、例えば今年の干支は「癸卯」ですが、十干が「癸(みずのと)」、十二支は「卯(う)」で、「癸卯(みずのとう)」となっています。
「癸」の方位は「丙(ひのえ)」で見ますので、今年は「丙の方角」(南の方角の中の東側)が歳徳神の方角です。
この方角はその年の大吉方位とされ、自宅からこの方角にある寺社に初詣することを『恵方参り』といいます。
『恵方参り』以外にも、例えば…
宝くじを買う時は、南南東にある売り場を探しましょう♪
旅行では南南東にある観光地を候補にしましょう♪
お宮参り、ご祈願、ご祈祷は南南東にある神社で行いましょう♪
※「癸(みずのと)」は…静かで温かい大地を潤す恵みの水を表し,十干の最後にあたりますので,生命の終わりと新たな生命の成長という意味を持っています。
「卯(う)」は…穏やかなウサギの様子から安全,温和の意味を持ちます。
他にもウサギのように跳ね上がるという意味があり,何かを開始するのに縁起がよく,物事が好転する良い年になると言われています。
そのため「癸・卯(みずのと・う)」は,今までの努力が実を結び,勢いよく成長し飛躍するような年だとされています!
③恵方参りの時間帯&場所は?
⑴[恵方参りの時間帯は?]…時間はいつでもOKですが、太陽が出てる午前中がベストで、夕方はあまりお奨めしません。
⑵[恵方参りの場所は?]
㈠自宅から750M以上離れた神社(一番良いのは2㎞位離れると良い)
遠ければ遠いほど、わざわざ出向いたとされ、御利益が大きいとも言われています。
㈡お墓のない寺や教会
・お稲荷さんとお墓のある場所は避けましょう♪
・敷地内にお稲荷さんが含まれている大きな神社では、まっすぐ本殿に進むようにして下さい。
○この理由としては…
・お墓は不浄なものとしてみなされ、神聖な場所とは言えないからです。
・お稲荷さんの神社はお祈りの効能、見返りを期待している場所なので、恵方参りの目的とはずれているとされています。
▼気学ナビ
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④恵方参りの効果は?
恵方参りは天の恵みとご先祖に感謝する機会です。
その一年の「好機(チャンス)を見る目」と「その好機を見逃さない」ことを願う簡単な開運法です。
一年を通して恵方の神様がいる方位の神社にお参りをすると、好機やご縁を見極める「智慧」と「決断する勇気」を授けて下さいます。
恵方参りすることにより、「幸せを呼び込む」「願い事を叶えるチャンスが巡ってくる」とされています。
これは「願いを直接叶えてもらうために祈ること」ではなく、「願いを叶うための知恵とチャンスを掴みに行く」のです。
(縁起の良い方角に行って、自分から神様をお迎えするのです。)
「願いを叶えることができる自分になることができる」「知恵とチャンスをつかんで幸せになる」という効果があるとされています。
仕事運アップにも効果的で、「業績をあげたい」「スキルアップしたい」「転職・独立したい」などの仕事に関する願い事がある方は是非恵方参りしましょう♪
是非、恵方参りをして、福を呼び込みましょう♪
❷恵方参りの仕方
①上記を参考にして,お参りする寺社を決めしょう♪
年神様とともに、自分から見て恵方の方角にあたる寺社を恵方神といいます。
恵方寺社(『寺院』『神社』)は今年一年の守り神です。
自分の恵方にお参りして良い『気』のパワーを頂きましょう♪
②お祈りのやり方は?
恵方参りは普段の寺社のお参りの作法に合わせて行いますが、それに少しプラスしてやることがあります。
⑴下記の5つのポイントを押さえましょう♪
㈠神気・天地の気を全身で受けるように心を集中して、行いましょう♪そうすれば、必ず良い兆しが顕れます。
㈡お参りの時は,自分の住所と名前と感謝の言葉を忘れずに神様にお伝えしましょう♪
㈢願い事は一つだけに絞りましょう♪
㈣願い事をお伝えしたら、以下の3つの言葉を言いましょう♪
㈤願い事が叶ったら、お礼参りをしましょう♪
⑵手順は以下の通りです。
お参りする神社仏閣の作法に合わせてお参りしましょう♪
㈠鳥居をくぐる時は一礼(神社の場合)
㈡手水舎(ちょうずや)で手を清める(最近止められている場合もあります)
㈢本殿の前にきたら、お賽銭を入れ、「二拝二拍手一拝」(神社の場合)寺の場合は手を合わせるだけでOKです。
㈣手を合わせた時、名前と住所に加え、「恵方参りに参りました。」とお伝えします。
そして、「いつもお守り、お導き下さいまして、ありがとうございます」等、天(宇宙・神仏)、地(両親や先祖)、人(周囲の人達)への感謝もしっかりとしましょう♪
この時、背筋を伸ばして,天地の間に自分をたて、天・人・地が一直線に並ぶよう意識しましょう♪
天からの偉大なパワーの『気(エネルギー)』を感じ、それを全身を通して、地へ放出しましょう♪
そして、天地としっかり繋がり、「天の気」「地の気」と「自分の気」を一体化させ,『天地の柱』をたてましょう♪
父なる天(大いなる生命の根源)、母なる大地、人(自分を育ててくれた両親やご先祖様、友人達)に感謝しましょう♪
そして、自分を中心にして人間社会の輪をつくりましょう♪
これで十字架ができます。
㈤願い事を一つお伝えします。大切なのは「願い事」です。
・願い事は「貪欲に金持ちになりたい」「ご利益などのいいことがありますように」というような願い事はあまり宜しくなく、大義名分のある願いは通じやすいので、「世のため,人のためになる」社会貢献を誓いましょう♪
㈥願い事をお伝えしたら以下の3つの言葉を言います。
心の中でもいいですが,声に出すとさらに良いです。
㊀「私に願いを叶えるチャンスをお恵み下さい」
㊁「私にチャンスを見抜く智慧(ちえ)をお恵み下さい」
㊂「私にチャンスに乗る勇気ををお恵み下さい」
歳徳神は知恵とチャンスを授ける神様なので、欲しいという人にしか授けることができません。
㈦最後に一礼します。
㈧帰りも鳥居をくぐったら、本殿にむかって一礼。
お参り後は「神様との誓いや約束を守るように日々努力をする事が重要です。
私達が生きている地球は行動の星なので、チャンスをつかんで行動しなければ、現実は何も変わりません。
⑶[恵方参りの効果を上げるには?]
㈠『形代絵馬』に気を込めて奉納します。
㈡『心願成就の御守り』を身につけましょう♪
㈢恵方参りで頂いたお札や破魔矢を飾ることで、さらに効果がアップします。
㊀自宅の清らかな場所にお祀りし、折にふれて祈りを込めましょう♪
㊁「恵方受け」をしましょう♪
「恵方受け」とは、お札や破魔矢を恵方とは反対の方向において、恵方に向けて飾る置き方のことです。
破魔矢の矢の先は恵方の方角に向けて飾ります。
㈣「恵方置き」をしましょう♪
「恵方置き」とは、家(家族が集まる部屋でもOK)の中心から恵方の延長線上にある壁際に恵方グッズを置く(飾る)ことです。
2021年の恵方グッズは…「水仙」と「フクロウ」です。
水仙の絵や写真、フクロウの置物などを恵方に飾りましょう♪
絵や写真を金色や銀色の額に入れるとさらに良いです。
㈤「追参り」をしましょう♪
追参りが効果的な良い日は?
下記のように、お参りに適した効果の高い日があり、
その日に「追参り」を行うと、効果が更に期待できます。
・春分(太陽黄経0度)…3/21(火)06:24~
・夏至(太陽黄経90度)…6/21(水)23:58~
・秋分(太陽黄経180度)…9/23(土)15:50~
・冬至(太陽黄経270度)…12/22(金)12:27~
○各月の節入り日
2023(平成35)年癸卯年 本命星:四緑木星
一年の始まりは2月(立春)です。
節入り日&時刻(節気)…月の干支…月命星
・2月4日(土)11時43分(立春)…甲寅…八白土星
・3月6日(月)5時36分(啓蟄)…乙卯…七赤金星
・4月5日(水)10時13分(清明)…丙辰…六白金星
・5月6日(土)3時19分(立夏)…丁巳 …五黄土星
・6月6日(火)7時18分(芒種)…戊午…四緑木星
・7月7日(金)17時31分(小暑)…己未…三碧木星
・8月8日(火)3時23分(立秋)…庚申…二黒土星
・9月8日(金)6時27分(白露)…辛酉…一白水星
・10月8日(日)22時16分 (寒露)…壬戌…九紫火星
・11月8日(水)1時36分 (立冬)…癸亥…八白土星
・12月7日(木)18時33分 (大雪)…甲子…七赤金星
・24/01/06()5時50分(小寒)…乙丑…六白金星
○日盤切替日…7月4日(火)5日(水)&
上記の日が難しい場合は…上記の日を中心に前後1週間以内にお参りしましょう♪
時刻が夜の場合は,翌日の午前中にお参りしまましょう♪
※最低でも、立春、夏至、冬至にはお参りをしましょう♪
1年の最後には【お礼参り】するのを忘れないようにしましょう♪
ちなみに「日盤切替」は暦の陰陽が切り替わる日で、年に2回、夏至と冬至に最も近い「甲子」の日です。
※2024年2月3日までは2023年になります。