9月22日(木)は社日です。
➊社日(しゃにち)とは?
農耕が暮らしの糧だった頃の日本では,一年の中で春と秋は大きな節目となっていました。
「農作業が始まる春は1年の始まり」であるのに対し,「秋は収穫の時期」と考えられていました。
収穫を喜び,実りに感謝しながらも,これから訪れる冬を気に病む時期でもありました。
このように,生活に密着している節目の日を雑節で「社日」といいます。
①社日の「社」には,その土地の守り神である「産土神(うぶすながみ)」を意味があり,全国各地で,産土神をお祀りして参拝する風習があります。
この産土神様とは『土地の守り神』のことで,その土地・地域に生まれた人間を一生守って下さる神様です。
地域によっては「社日さん」と親しみを込めた呼び方をします。
そして,産土神様への信仰は「産土信仰」と言われるものです。
②社日は年に2回,春と秋に訪れます。
⑴春社日&秋社日は,春分&秋分の日に最も近い「戊の日」のことを言います。
「戌」の字は「茂」の字に似ていますので,繁栄,つまり,農作業でいえば豊作を意味しています。
⑵㈠春の社日には五穀を供えて,【その年の豊作(五穀豊穣)を神様に祈願】し,
㈡秋の社日には稲穂を供え,【収穫(五穀豊穣)をお祝い(感謝)】して,地域の人々が集まり,飲食を行っていたと言われています。
春は種まきの時期、秋は収穫の時期であることから,社日は農業に携わる人にとって大変重要な節目の日であったと言われています。
なお、地域によっては
春社日は「春社(はるしゃ・はるやしろ・しゅんしゃ)」や「地神降り」,
秋社日は「秋社(あきしゃ・あきやしろ・しゅうしゃ)」や「地神昇り」と呼ばれる場合もあります。
③社日のお供えものは?
社日祭では,地域毎の産土神を祀る【社日宮】にお供えをします。
この日は農作業を休み,㊀おはぎを作って,㊁一升枡に米を入れ,㊂お銚子にお酒を入れてお供えします。
㊂の春社の日にお供えした日本酒を「治聾酒(じろうしゅ)」といい,これを社日に飲むと,「耳の聞こえがよくなる」「耳の病気が治る」という言い伝えがあります。
地域によって異なりますが、一般的に秋の社日には刈り取った最初の稲(初穂)をお供えする風習もあります。
④社日は、土の神様が来られる日としているため、この日は土をいじらずに神様をお迎えするのが正しい過ごし方です。
➄社日の由来は?
⑴社日のルーツは古代中国ですが,中国から伝わった風習が,地神信仰や田の神信仰と融合して,日本独自の風習として定着した暦日です。
⑵古代中国で,社日の「社」は「土の神」を指し,社日は「社」を祀る祝日でした。
また「社」は,土の神の他,部族神や祭祀そのものを指す場合もあります。
⑶家を新築する時にそれに先立ち行なわれる「地鎮祭」は人間の建てた建物を土地神に守護祈願しているのではありません。
元々は中国の寺院に祀られた伽藍神が起源の鎮守の神に,上に建物を建てることで,土地神が祟らぬようにとおすがりしているのです。
つまり産土神は「産土荒神」「臍の緒荒神」等の荒ぶる神の別名もあるように,決して人間の都合や幸福のためにいる神ではなく,人の行いによっては厳しく祟ることもあるのです。
ですから人は、その土地で生まれると、産土様に「挨拶」に行き、仁義を切るのです。
※雑節とは?
雑節は,中国発祥の二十四節気や五節句以外で,日本で生まれ,日本独自で,日本の季節に合った季節の節目となる暦日の総称です。
貴族の儀式が庶民に広まったというものではなく、生活や農業に照らし合わせて作られているので、より実際の季節に合ったものとなっています。
また、雑節は二十四節気では言い表せない季節の移ろいを表現したもので、二十四節気を補う意味も持ち合わせています。
雑節は1年に名前で9つ,季節も合わせて15あり,列記すると、節分,彼岸(春秋),土用(春夏秋冬),社日(春秋),八十八夜,入梅,半夏生,二百十日,二百二十日です。
社日は多くの人が農業に従事していた時代には,農業において大切な節目となる種まきと収穫に関わっていることから,雑節の中でも特に大切に扱われ,各地では産土神のお参りやお祭りが盛んに行われていました。
また,五節句や二十四節気は宮中行事や貴族の生活に基づいて作られたのに対し,雑節は主に農業に携わる人に向けて作られたと言われており,より季節を丁寧に把握する必要があった農家の方には,農作業の目安として重宝されました。
雑節の中でも社日はとても重要な意味を持つものでした。
(二十四節気は1年を24等分し、それぞれに季節を示す名称をつけたもので、春分、秋分、夏至、冬至などがありますが、二十四節気の発祥は黄河中域であることから,日本の気候には合わない面が多かったと言われています。
➋社日の日程の決め方は?
春分の日,秋分の日は毎年一定しているわけではありません。
(太陽が春分点・秋分点を通過した瞬間の太陽黄経が0度・180度になった時で,3/21頃・9/23頃)
その為,春分や秋分に基づいて決められる社日も変動します。
社日は春と秋,年に2回あり,春分の日と秋分の日に最も近い「戊(つちのえ)の日」になります。
ただ、春分もしくは秋分の日が「癸(みずのと)」となる場合は,癸の日が戊の日と戊の日の,ちょうど中間にあたるので,注意が必要です。
このような場合、春分または秋分になる瞬間が午前中であれば、前の戊の日,午後であれば,後の戊の日を社日とするのが一般的になっています。
①戊の日とは?
「戊」は,中国発祥の自然哲学の『五行思想』に基づく『十干(じっかん…甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)』の1つです。
十干は,『五行思想』の「木・火・土・金・水」を,陽を表す「兄(え)」と陰を表す「弟(と)」に分けたものが,十干と結びついたもので,『十二支』と組み合わせて,暦(月や日付),時刻や方角を表すために用いられています。
この中で、戊は「土の兄(つちのえ)」にあたり,山などの動かない土を意味することから,土の神様をお祀りする社日に選ばれたと言われています。
なお、十干とは中国の殷(いん)の時代に考案されたもので,十日で一巡するものです。
・「甲(こう)」は…五行説では「木の兄(きのえ)」
・「乙(おつ)」は…五行説では「木の弟(きのと)」
・「丙(へい)」は五行説では「火の兄(ひのえ)」
・丁(てい)は五行説では火の弟(ひのと)」
・『戊(ぼ)』は…五行説では『土の兄(つちのえ)』
・「己(き)」は…五行説では「土の弟(つちのと)」
・庚(こう)は五行説では「金の兄(かのえ)」
・辛(しん)は五行説では「金の弟(かのと)」
・「壬(じん)」は…五行説では「水の兄(みずのえ)」
・「癸(き)」は…五行説では「水の弟(みずのと)」
②2022年の社日は?
春の社日は3月16日(水)、秋の社日は9月22日(木)となります。
春の社日は春分に一番近い戊(つちのえ)の日で,秋の社日は秋分に一番近い戊の日になります。
春分の日は年3月21日(月)で,癸の日でしたので,一番近い戌の日は,16日(水)でした。
秋分の日は9月23日(金)で,己の日になりますので、秋の社日は前日の【22日(木)】になります。
❸社日に行う行事は?
社日は各地域に広がる過程で様々な内容をもつ行事になっていきました。
なので社日祭は,地域により特色があり、行事の内容も異なります。
春の社日は「地神(じしん)降り」,秋の社日は「地神昇り」とも呼ばれ,祭祀や「地神講(じがみこう)」「お社日様」という行事が行われます。
地域によっては産土神を「社日さん」と呼んで、親しんでいる所もあります。
①社日祭とは?
春と秋の社日には,各地の神社などでお祭りが行われます。
社日祭は春と秋の二回行われ、祈願の仕方も時期によって違います。
・春の社日(地神降り/じがみくだり)…五穀(麦や米)の種を供えて、本年も豊作になるように祈願します。
・秋の社日(地神昇り/じがみのぼり)…無事に収穫された五穀を奉納し、豊作に対して感謝します。
◎⑴社日祭…「お潮井(しおい)とり」…筥崎宮(はこざきぐう)…福岡市東区
筥崎宮本宮前の海岸(箱崎浜)の真砂をお潮井といい,これを「でぼ」と呼ばれる竹かごに入れて持ち帰り,玄関先にぶら下げておく風習があります。
お潮井には『災いを遠ざけ、福を招く力がある』とされ,そして,社日の日のお潮井は,特に尊いものとされています。
このお潮井で,外出の時に身体にまいて,身を清め,災い(厄)を払うというのは,博多に古くから伝わる風習です。
お潮井は,家屋を新築する際に敷地を祓い清めたり,農家では田畑に撒くことで,「虫を除(よ)け,豊作を祈る」という使い方もされています。
◎⑵社日まつり…「深湯神事(くがたちしんじ)」…社日稲荷神社…
群馬県邑楽(おうら)郡大泉町…大泉町の重要無形文化財
日程:3月と9月の第四日曜日+前日の土曜日
近隣の農家の人や参拝者で賑わう祭りです。
参道には駄菓子などの露店が並んで,植木や農機具の販売や『吉田の里神楽』等も行われます。
春と秋の社日祭では,江戸時代から続く「探湯神事」(「湯加持(ゆかじの)行事」)が行われます。
「探湯神事」とは…神前に供えた大釜で熱湯を沸かし,その熱湯を笹の葉の束につけて,四方にまき,四方の神様に捧げることで,家内安全や厄難除け等の祈願をするものです。
神事に使われた笹は厄難よけとして参拝者に配られます。
⑶大分県日田地方では、春秋2回の社日を「サジの日」といい、農業神である作神様を送り迎えするお祭りが行われます。
⑷比々多神社(神奈川県)
例祭式として豊作と収穫を感謝します。
②社日に伝わる風習
さて、社日の日には、先に紹介したような行事だけではなく、古くから伝わっている風習もあります。
「社日参り」や「社日詣」と呼ばれています。
⑴「お社日様」…長野県小県郡
春に村へ降りてきて,秋に山の奥へ帰る田の神様を,「お社日様」として信仰しています。
そのため、春社(春の社日)にはお餅をついて,お社日様を歓迎し、秋社には稲を一株抜いてお供えする風習があります。
⑵「地神講(じじんこう)」…神奈川県伊勢原市
社日は土地の神様をお祀りする日のため,土を掘り起こす等してはいけないことから農家はお休みとなりました。
そこで,農家は近隣で集まり,持ち回りで集まる家を決め,お酒の席を設け,宴会を行ないました。
これを地神講と言い,今でも田中地区で行われている風習となっています。
床の間に堅牢地神と弁財天の掛け軸を飾り、煮しめと白飯をお供えしてお祀りします。
⑶徳島県では春と秋の社日に「お地神さん」という祭礼が行われます。
地域すべての講中(村の寄り合い)が集まり,地神塔と呼ばれる五角柱の石塔に注連縄を張り,供え物をして手厚く神事を行います。
徳島県には何と県内に2000基もの「地神塔」があるといわれ、全国でも特異な信仰文化を今に伝えています。
これは寛政二(1790)年に時の徳島藩主:蜂須賀治昭が全域に「地神塔(塚)を建て,春秋の社日に地神祭を行うように」と命じたためと言われています。
各地に社日塔(地神塔)が建てられるようになった時期と前後しており,その時代に,地神・産土神の信仰が大流行したようです。
※現代でも全国あちこちに,庚申塔等に混じり,社日塔が見受けられます。
「五社さま」「社日さま」とも呼ばれ,農村共同体が今も残る地域では大切に扱われています。
五角柱のそれぞれの側面に一柱ずつ、つごう五柱の神の名が刻まれています。
正面にあたる側面には天照大神(殖産・農業の祖神)の名が記され,他の四面には,埴安媛命(はにやすひめのみこと・土の祖神)・倉稲魂命(うかのみたまのみこと・穀物神・稲荷神)・大己貴命(おおなむちのみこと・オオクニヌシの別名・国土守護の神)・少彦名命(すくなひこなのみこと・五穀徐疫の神)が刻まれます。
農事や作物とかかわりのある神格が、産土に習合されて祭られたものです。
⑶福岡県嘉穂郡の一部では「オシオイ」といって海砂をとってきて家の内外を清める風習があります。
⑷地域によっては,社日に「鳥居のある神社を七社参拝すると,ボケの防止や痛風防止になる」という言い伝えが残る所があります。
⑸神田神社(東京都千代田区)では、戊の日のお参りに家清めの「お砂」を授与しているそうです。
➍最後に
「地鎮祭」は人間の建てた建物を土地神に守護祈願しているのではなく,元々は起源の鎮守の神に,上に建物を建てることで,土地神が祟らぬようにとおすがりしているのです。
産土神は人間の都合や幸福のためにいる神ではなく,人の行いによっては厳しく祟ることもあります。
なので、社日の日は、自分の産土様に「ご挨拶」に行き,春分~秋分まで成就したことに感謝しましょう♪
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