◎5月16日(月)は,己巳(つちのとみ)の日です。
○2022年:巳の日 ◎己巳の日
01月04日(火)01月16日(日) ◎01月28日(金)
02月09日(水)02月21日(月)
03月05日(土)03月17日(木) ◎03月29日(火)
04月10日(日)04月22日(金)
05月04日(水)05月16日(月) ◎05月28日(土)
06月09日(木)06月21日(火)
07月03日(日)07月15日(金) ◎07月27日(水)
08月08日(月)08月20日(土)
09月01日(木)09月13日(火) ◎09月25日(日)
10月07日(金)10月19日(水)10月31日(月)
11月12日(土) ◎11月24日(木)
12月06日(火)12月18日(日)12月30日(金)
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「己巳の日」は…「巳の日」の中でも「最強と言われる特別な日」&「さらに縁起の良い弁天様の縁日」&
「最も弁天様へと繋がることができる日」で,
60日に1度やってきます。
一年で約6日しかない貴重な日です。
「巳の日」は弁天様に縁のある日ということで,
12日(暦:十二支)毎にやってきて、巳の日だけでも,
「暦の中で最も金運アップの意味がある日」で,
「金運を上げるのに良い日」ですが,それをさらに上回るほど
パワーアップした最強吉日日(きちじつび)が己巳の日です。
巳の日が十二支で数えられていることに対して,己巳の日は
六十干支という干支の考え方を使用していますので,
暦の中で60日に一度この日が巡ってきます。
※十干…甲(きのえ)・乙(きのと〉・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・
己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)
の10個の記号です。
※十二支…「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」
の12個の記号です。
「巳の日」に[弁天様]に願い事をすると,その願いが技芸上達・金運・財運・開運・縁結び・学業成就・立身出世等に
ご利益のある弁天様に届けられ,願いを叶えてくれるという
古くからの言い伝えがあり,縁起の良い日とされてきました。
己巳の日の巳の刻(9時~11時)に自宅から巳の方角(南南東)の神社&寺院にお参りしましょう♪
[弁財(才)天]という神様は,七福神の中の紅一点の神様で,
琵琶を弾く妖艶な姿で現されることが多いです。,
❶己巳とは?
①「巳」の意味
⑴「巳(み)=蛇」
木星は12年で太陽の周りを一周しますが,古代中国では
その12年を数えるために用いたのが十二支です。
庶民にもわかりやすくするために,十二支に動物が
あてはめられたのです。
十二支は方位や時刻や月、年の表現に使われました。
「巳」は十二支の一つで,巳には「蛇」があてられました。
「み」と発音するのは「みづち(「水の魂
〈=水中に住むカミや精霊〉」という意味)」の「み」。
「蛇」は水の神やその使いと考えられ,
そこで「み」が蛇の意味になったのでした。
⑵巳の年・月・日・刻はいつ?
巳の年…前回の巳の年は2013年でしたので,次は2025年となります。
巳の月…旧暦では4月,新暦では5月となります。
巳の日…暦をご参照下さい。
12日毎にやってきますので,1年間に30回程訪れます。
巳の刻…9時~11時。巳の正刻は10時です。
上記がすべて揃うと…まさにオール"巳"の時です。
巳の方角…南南東
⑶十二支の巳(しん)はピークを意味する言葉。
陰陽道では…十二支の巳は「物事が成長しきった状態・
とどまっている状態・ピークの状態」&
「次の成長のために一旦休んでいる状態」を意味します。
今は進展がないように見えても,
これから上昇していくために力を蓄えている時なのです。
②最強の巳の日が己巳の日!
巳の日でも特に縁起のいい日があり,
それが己巳(つちのとみ,きどのみ,きし)の日です。
⑴己(つちのと)は陰陽五行説〈木火土金水の属性〉で
土の属性を持ちます。
金や鉄,宝石等の鉱物資源は土の中から生まれますので,
陰陽五行説では,土の属性は財産や富を生み出す属性とされます。
金運というと,つい「金」の属性に注目してしまいがちですが,
本当に財産を増やしたいなら,
「土」の属性を大切にしないといけないのです。
「茶色の財布が縁起が良い」と言われるのも,
「土」につながる色だからです。
なので,財産を増やす土の属性をもった巳の日は最強なのです。
⑵己巳(つちのとみ)は,干支の一つで,
干支の組み合わせの6番目で,前は戊辰,次は庚午です。
陰陽五行では,十干の「己」は「陰の土」,
十二支の「巳」は「陰の火」で,「相生(火生土)」です。
⑶己巳は60日に1回しか訪れず,約2ヶ月の一度のペースなので,とても貴重な信仰されてきたバラモン教・ヒンドゥー教の神様
から取り入れられたのが始まりです。
この[弁財(才)天]の由来となるインドのサスラヴァティという神様は「河を神格化した神様」と云われています。
「サラス」は「水」を意味し,「バティー」は「富むこと」を
表していることから,水の神様として神格化されました。
また、古代インドのサラスバティーは,河を流れる水が心地良い音を奏でますので,音楽の神様ともされています。
ヴィーナーという日本でいう琵琶を持った姿で描かれているのはその為です。
ちなみに,インド神話の中では「サスラヴァティー」は「ブラフマー」という仏教の梵天の妻として描かれています。
日本でもそうですが,川は農耕に非常に重要な存在で,豊穣をもたらすということから,豊穣の女神として祀られるようになります。
また,インドの言語の神様:「ヴァーチュ」も同一視されることになり,
弁舌・学業・知恵の神様と言った面も持つようになります。
[弁財(才)天]が「芸能の神」や「学業の神」として知られるように
なったのはインドの神様のご利益が由縁です。
(日本では芸能の神様:アメノウズメノミコト(天鈿女命)が
いらっしゃいますが,
実はこの神様も昔七福神に数えられていたと云われています。)
⑵弁財天と一般に表記されますが,「弁(辯)才天」が元の表記だと言われ,仏教の神様の天部という存在で,中国経由で,
日本にもたらされました。
この漢字表記は中国の義浄という僧侶がインドに仏教留学した際に,弁天様のご利益から「弁才天」と意訳したそうです。
○「弁才天」の意味は…「心地良い音を奏でる芸術の神様」
「川の流れるように弁舌の達者な神様」とされます。
⑶「弁才天」が日本にもたらされてから,「財福の神」として,信仰がされるようになると,「弁(辨)財天」と表記されるようになります。
○「弁財天」の意味は…「福徳財宝のご利益で知られるようになった
弁天様の財運向上のご利益という面を強調した言葉」となります。
⑷「弁財(才)天」を「弁天様」と呼んでも,同じ神様を意味し,
それは大黒天を大黒様と呼ぶのと同じです。
ちなみに,「天」と言うのはサンスクリット語の「神」の意味を持ちます。
⑸【[弁財(才)天]を意味する別の名称】として…
「妙音(楽)天」「美音天」「宇賀弁才天」と言った名称もあります。
③[弁天様のご利益]は下記のように,多くのご利益があります。
○[ご利益]…「技芸上達(芸能関連・音楽関連の芸事)」
「学業成就(弁才)」「金運・財運・開運」「縁結び・恋愛成就
(縁切り)」「勝運・武運長久,立身出世」「国家鎮護」等
・「金運・財運」…金運の神様として有名で,財福を司る神様です。
・「芸術・芸能」…[弁財(才)天]は,琵琶を持音楽や
芸術,芸能にもご利益がある神様です。
・「学業成就」…学問の神様としての一面もあります。
・「弁舌」や「弁解」という意味も持つことから,
演説が上手くなるなどのご利益もあります。
・「福徳賊与」…昔から日本では,「豊穣」や「繁栄」についてのご利益が重宝されていましたが,[弁財(才)天]にもそのご利益があります。
・「縁結び」…七福神の紅一点であることから,[弁財(才)天]は
「縁結びの神様」としても知られています。
・「縁切り」…縁結びだけでなく,
恋人同士を別れさせるご利益もあると言われています。
④[弁財(才)天のご真言(マントラ)】は…
「オン・ソラサバテイエイ・ソワカ」
Oṃ sarasvatyai svāhā.(弁才天呪)
「オン・ウカヤジャヤギャラベイ・ソワカ」 (宇賀神呪)
ご真言とは,密教で重要視される,
神様を拝む際に唱えるべき言葉のことです。
ご真言は唱えるだけで,聞くだけでも功徳があるとするとても大切な言葉で,少なくとも七回繰り返すのが良いとされています。
➄[弁財(才)天のお参りの仕方]
[弁財(才)天)のお参りの仕方]に「唯一絶対の答え」というものは,
ありませんので,参拝する神社や寺院にご参拝の手引き等が
あるのであれば,そちらを参考にして下さい。
㈠神社によっては,[弁財(才)天)]のご真言を唱えるのが良い
とする所もあります。
江戸時代以前は,[弁財(才)天)]は神仏習合の影響で,
神社でも寺院でも祀られました。
また,神社と寺院はそもそも大きく区別されていなかったのです。
ちなみに,現在神社なのに,仏教の神の[弁財(才)天]を祀るのは、神仏分離令の影響で[弁財(才)天]の名前で祀ってはいけないと
なり,日本の神様の名称に変えられてしまったのです。
㈡それらがない場合は,一般的な参拝方法を行えば良いと思います。
㊀神社では,御手水で手と口を清め,二礼二拍一礼でお参りをします。
㊁寺院では,手と口を清めて,ご真言を唱えて,お参りをします。
⑥[日本の弁財(才)天信仰の歴史]
最初に日本に入ってきた時には,
インドとは全く違う姿でもたらされるのでした。
⑴初期の[弁財(才)天]は国家鎮護の神…武装した八臂像
[弁財(才)天]に限らず,仏教と言う宗教は日本にもたらされてしばらくは,朝廷・貴族がその力で国を守護していただこうとし,
信仰するものと言うのが主流でした。
日本で初めて朝廷の命によって建立された四天王寺は,
「国家鎮護」のご利益がある四天王を祀ったことで知られますが,弁財(才)天と言う神様も最初は国の守護を祈る神様として
信仰を集めました。
[弁財(才)天]が日本にもたらされた時の姿は,今知られる姿とは
全く違い,一面八臂と言い,一つの顔に8つの手を持ち,
手には様々な武器を持っている姿(八臂弁才天像)です。
この八臂弁才天と言う姿は、「金光明最勝王教」というお経で
描かれる弁財(才)天の姿です。
⑵源頼朝が八臂弁財天像を造り、戦勝祈願!
鎌倉幕府を開いた源頼朝が,彼に従わない奥州藤原秀衡(ひでひら)を征討しに行く時に,江島神社に現存する八臂弁財天像を造り,
戦勝祈願をし,見事栄華を極めた奥州藤原氏を滅亡させたという有名な逸話からもわかるように,
弁(才)財天は武運長久,勝運のご利益で信仰されていました。
⑶平安時代頃,[弁財(才)天信仰]は民衆に広がる!
弁財(才)天は元々朝廷・貴族という上流階級で信仰されたのですが,平安時代頃から民衆の間でも信仰が広まっていきます。
[弁財(才)天信仰]が広まった初期の頃の珍しい仏像:
三面六臂大黒天像が比叡山延暦寺に残っています。
この仏像は正面に大黒天の顔,左に弁財(才)天,右に毘沙門(多聞)天の顔があり,豊臣秀吉がこの像に立身出世を願い,農民から
太政大臣,太閤殿下にまで出世したことでも知られています。
七福神の信仰はいつからと言う定説がありませんが,
七福神の中でも,大黒様・恵比寿様・毘沙門天・弁財天は
平安時代から招福の神様として信仰を集めていたそうです。
⑷[弁財(才)天]が宇賀神(蛇神)と習合!
[弁財(才)天信仰]が広まるにつれて,日本に古来から祀られる神道の神様や民間で信仰を集める神様と同一視されるようになり,
このことを神仏習合と言います。
弁財(才)天は河の神・水の神・豊穣の神という神格を持っていますので,日本古来の水の神・豊穣の神と同一視されます。
この同一視される神様の中の一柱で,
一面二臂の姿(宇賀弁財天像)で,
豊穣をもたらす頭は老人,身体は蛇とされる宇賀神がいました。
この宇賀神は日本神話に出てくる訳ではなく,
民間で信仰されていた神様と言われ,この神様と習合した結果,
宇賀弁財天という仏像が造られたりして,信仰されるようになります。
ちなみに宇賀神については謎の多い神様ですが,
お稲荷様として知られる宇迦之御魂神〈ウカノミタマノカミ:古事記〉,
倉稲魂命〈ウカノミタマノミコト:日本書紀〉という穀霊神・福徳神
と同一視されています。
⑸[弁財(才)天信仰]は金運・財運のご利益で広がる!
[弁財(才)天]は,本来の水の神・豊穣の神というご神格から
宇賀神等と同一視されるようになり,民衆の間では,
金運・財運のご利益で知られるようになります。
金光明最勝王経などのお経には「弁才天の陀羅尼を誦せば,
所願が成就し,財を求めれば多くの財を得られる」と書いてありますので,日本では福の神・財運の神として人気が高まりました。
これを表す有名な神社が鎌倉の銭洗弁財天宇賀福神社です。
ここのご霊泉から湧き出る霊水でお金を洗うと種銭となって,
多くのお金を呼び込むと言う銭洗いで有名な神社です。
この神社の創建は明らかではないのですが,鎌倉時代の源頼朝の夢のお告げで,この地に宇賀福神社が創建されたそうです。
名前の通り,宇賀神と弁財(才)天が結びつき,
金運向上のご利益で知られるようになりました。
竹生島宝厳寺に坐する弁財天様の像のように,
頭に小さな姿の宇賀神が座っている様子も良く見られます。
⑹室町時代に[弁財(才)天]が七福神に!
室町時代に始まったとされる七福神信仰で,福の神の一柱として[弁財(才)天]が名を連ねます。
この七福神には[弁財(才)天]の前に,[弁財(才)天]と同一視される[吉祥天](同じ仏教の天部に属する神様)がいたとされますが,
[弁財(才)天信仰]が人気だったことからか,その座を奪われます。
日本でこの吉祥天は[弁財(才)天信仰]よりも早くから信仰され,
吉祥と言う名前の通り,
福をもたらすとても美しい女神として祀られていましたが,
一説には,吉祥天の妹に黒闇天という疫病神がおられたので,
七福神が[弁財(才)天]になったと言われています。
七福神(布袋・恵比寿・大黒天・毘沙門天・弁財天・福禄寿・
寿老人)の信仰は,江戸時代の徳川家康の政治顧問として
有名な天海大僧正によって広まったと言われています。
琵琶を持ち,美しい天女の姿をした七福神でおなじみの
二臂の妙音弁財天女像(江島神社)は
,実は仏像としてはあまり作例がなく,珍しいと言われます。
しかし,七福神の信仰が広まると,美しい女神,
天女という姿の[弁財(才)天]が多く描かれるようになります。
この姿は密教の世界観を表す胎蔵界曼荼羅の中で描かれる、
もしくは,大日経というお経で描かれる[弁財(才)天]の姿が
由来とされます。
しかもこの仏像は,裸身というとても珍しい姿で
,約800年前の鎌倉時代の作とされますが,
今でもとても美しい色と艶感を保っています。
女性の守護や縁結びのご利益も!
[弁財(才)天]の美しい女神と言う姿から,女性を守護する神様という性格が言われるようになったと考えられ,同じく美しい女神であり,水の神というご神格を持つ[市杵島姫(イチキシマヒメ)命]と
同一視されるようになります。
市杵島姫命は縁結びの神様とも知られることから,[弁財(才)天]は縁結びというご利益も持つようになったと考えられます。
市杵島姫命は宗像三女神の一柱(三姉妹の三女)で,
その中でも特に美しいと言われ,
宗像三女神を祀る神社で,[弁財(才)天]と同一視されました。
宗像三女神は水の神や海上安全の神という神格で,
全国の港の近く等水辺の近くで祀られていますが,
同じ水の神という点で,[弁財(才)天]と同一視されるようになります。
宗像三女神を祀る総本宮は宗像大社(福岡県)ですが,この宗像大社は三姉妹の女神の内、長女:タゴリヒメ(沖津島:女人禁制)と次女:タギツヒメは九州本土から離れた島に祀られています。
この女人禁制の理由については様々な解釈があるのですが,
その一つが,長女:タゴリヒメはこの沖津島に閉じこもり、
外海を常に見張るという役について,生涯独身を貫いているため,
女性が来ると嫉妬するというものがあります。
文献によって,タゴリヒメが大国主命(オオクニヌシノミコト)と
結婚している等と言う表記もあるのですが,宗像大社の説から
「弁財(才)天が女性やカップルに嫉妬する」という俗説が生まれました。
☆その他弁財(才)天と縁が深い/同一視される神様
古くからの蛇信仰は龍とも関連しています。
「蛇行」という言葉通り,うねり流れる川は巨大な蛇に似ています。
古代中国では,黄河や長江等の大河は人々に豊かさと災厄の
両方をもたらすもので,畏怖の対象でした。
中国で水の神である「龍」が生まれたルーツはそこにあります。
蛇信仰で,仏教の伝来と共に東南アジア全域に広がりました。
ナーガは中国に伝わる際に龍と訳されており,
東南アジア版の龍神といえます。
日本の蛇信仰は縄文時代に端を発するという説があります。
諏訪大社(長野県)は龍神信仰の社としても知られていますが,
ここの神事には土着の蛇神信仰との関連が見受けられる
と云われています。
龍蛇神にまつわる神事も行われていますし,
「注連縄の形状も,交尾する蛇だ」という説があります。
また,『古事記』や『日本書紀』にも,蛇にまつわる記述は多くあります。
例えば、奈良の古社:大神神社がお祀りする
[大物主大神]の化身が白蛇だったという伝承は,
同社の境内の各所に卵がお供えされる由縁です。
蛇神や龍蛇神は,水神としての側面から,火災や洪水等水にまつわる災厄除けに関して,ご利益・ご神徳があるとされ,そしてひいては,
五穀豊穣・健康長寿・開運全般にもつながるとされています。
その理由はまず、蛇は穀物を荒らすネズミを食べること。
そして,最低限の餌で長期間生きられる生命力を持つこと。
さらに,脱皮を繰り返すことが治癒や再生を象徴し,
常若(常に若々しく,それをいつまでも保つという神道の思想)と
長寿につながります。
この他、蛇皮の模様が小判に似ているために,
お金につながるという説もあります。
㈠河の神[弁財(才)天]は瀬織津姫(大祓詞〈神道で重要とされる祝詞〉の中で,川にいらっしゃって,
私達の罪穢れを祓って下さる神様)とも同一視されています。
瀬織津姫は日本神話にも出てこない謎の多い神様なのですが,
瀬織津姫が祀られた神社には
現在,天照大御神(アマテラスオオミカミ)が祀られ,
日本の最高神と同一視されることから,様々な説の多い神様です。
㈡[弁財(才)天]と(白)蛇神
[弁財(才)天]を祀る神社では
蛇神や白蛇神を祀る神社がよく見られます。
この[弁財(才)天]と蛇神がつながるという信仰の形は,
お経にはなく,インドや中国でも見られないそうで,
日本独自の弁天信仰と言えます。
(インドのサラスヴァティーは白鳥を眷属にしてました。)
日本では蛇は田んぼを荒らす害獣を食べることから,
田の神として祀る民間信仰があったり,
その他様々な面で神聖な動物として見られていました。
[弁財(才)天]のお使い(=眷属)が蛇と考えらるようになったのは,[弁財(才)天]と宇賀神が同一視されるようになったように,
水の神・豊穣の神というご神格があったことからと考えられています。
[弁財(才)天]と蛇神がつながるようになると,[弁財(才)天]の
ご縁日は干支の巳が担当する巳の日となります。
巳の日に金運に関わることが良いとされるのは,
この蛇神や弁天様のご利益に預かるということからだそうで,
全国の[弁財(才)天]を祀る神社や寺院では,巳の日にお参りを
すると,大きなご利益にあずかることができると言われています。
㈢[弁財(才)天]と龍神
これについては様々な伝説があって,龍神がいる/いたとされる所に[弁財(才)天]が祀られるということが多くあります。
最も有名なのは,江ノ島に伝わる五頭龍と[弁財(才)天]の伝説です。
1500年前,この辺りに五頭龍という龍が住み,田畑を荒らしたり,
この辺りに災害をもたらしていたとされます。
村人は生贄を与える等して,この五頭龍をなだめるも,苦しい生活をしていたところ,突如として美しい天女が波間から現れてきたそうです。
この天女こそ[弁財(才)天]で,
この登場により,江ノ島が誕生したそうです。
災いをもたらす五頭龍は,[弁財(才)天]を見て,恋に落ち,求婚
しますが,災いもたらしたことを責められ,断られてしまいます。
しかし,諦めない五頭龍は善神となって,村人に福をもたらすことを約束し,[弁財(才)天]と結婚することになります。
以降,福をもたらした五頭龍は江ノ島の対岸の竜口山に姿を変え,今は龍口明神社に五頭龍大神として祀られるようになります。
このような龍神と[弁財(才)天]の伝説は,他の地域でもあり,
石川県にも弁天様の美しさから災いをもたらすことを止めた
龍の伝説があります。
龍神を祀る神社や寺院では[弁財(才)天],もしくは
,[弁財(才)天]と同一視される神様を祀る例が見られます。
㈣[弁財(才)天]がトイレの神様説
トイレの神様というのは、民間信仰の側面が強いので,
定説があるわけではありません。
日本の神様としてトイレの神様と言われる神に,罔象女神
(ミツ〈ヅ〉ハノメノカミ)という神様がいらっしゃいます。
日本最古級とされる水神信仰の地:丹生川上神社(奈良県)の
ご祭神として祀られ,水神様として有名な神様です。
この神様は日本神話においてイザナミノミコト(伊邪那美命)が
火之神:カグツチを産んだ際に陰部を大やけどをして亡くなる場面で,苦しみながらも神々を生み,その中でイザナミノミコトの小便が
ミヅハノメになるという一説があることからトイレの神様と言われます。
とても美しい女神だとされることから,トイレの神様は
とても美しい女神と言われるのかもしれません。
⑻神仏分離令後の[弁財(才)天]
ここまで見た[弁財(才)天信仰]は,神道由来,仏教由来等関係なく,民衆から慕われた神様でしたが,明治に入ると,神道と仏教を
明確に分離するという神仏分離令が発布されます。
この神仏分離令の結果,[弁財(才)天]を祀っていた神社では
[弁財(才)天]という名称は変更しなければならないようになり,同一視される神様の名称に変更されます。
さらに,神社で祀られていた仏像を破壊したり,
仏教寺院を破壊する廃仏毀釈の波が押し寄せると,
それまで神社と寺院もつながっていたところから,
寺院を独立させたり,そもそも寺院を破壊することになります。
こうして,現在,日本三大弁財天と言われ
,信仰を集める神社では,[弁財(才)天]を祀っていたのに,
現在では祀る神様の名前が違うようになります。
➌巳/己巳の日にやって良いこと・悪いこと
①巳/己巳の日に行うと良いこと
「巳の日はお金や財福と縁が深く,
金運・勝負事にご利益がある」とされる吉日です。
ヘビ(巳)が,蓄財・金運招福の神「弁財天」の化身として,崇め
奉られていることから,お金が出て行かずに,身(巳)に付き,
貯まるとされ,巳の日は「お金が貯まり始める日」と言われています。
脱皮を繰り返し生きる蛇は、生命力が強く龍にも似た姿からも
富のシンボルとして昔から信仰された動物です。
特に己巳の日はさらに良いとされているので、この日には是非
金運に関する願い事や、開運行動をしてみると良いでしょう。
⑴弁天様への願い事をしましょう♪
㈠この日は最も弁財天様と繋がりやすい日でもありますので,
弁財天を祀っている神社や仏閣へお参りしましょう♪
弁財天をお祀りしている神社や仏閣では,
この日に祭(催)事が行われています。
㈡もし神社や仏閣に参拝できないということがあっても,
心の中で弁財天様をお呼びしてから,願い事をしてみましょう♪
前述した弁財天様から得られるご利益一覧を参考にしてみて下さい。
⑵銭洗いをしましょう♪
㈠できれば新しいお財布に新札の1万円札を用意し,
弁財天を祀っている神社へお参りに行きましょう♪
新しいお財布を買う前であれば、
使っている財布と手元にある1万円札でも構いません。
弁財天様にお参りをした後、一万円札を洗いましょう♪
あまり豪快に洗うと,お札が破れてボロボロになってしまうので,
丁寧に洗いましょう♪
浄めたお札は㊀「大切にとっておいた方がいい」という説と
㊁「お金は循環させた方が金巡りが良くなる」ということから,
すぐに使った方が良いという2つの説があります。
㈡もし神社などに参拝できないのであれば、
自宅で「お金を洗う」という吉行動を是非やってみましょう♪
お金も財布も大切にするからこそ,金運が上がります。
㊀まずは、家中にある貯金箱、小さなお金入れを集めて,
中に入っているお金を全部ザルに移します。,
㊁お札を流水で丁寧に洗いましょう♪
㊂お札は丁寧に拭き取るのがポイントです。
ちゃんと拭き取らないとシミになります。
乾いた布の上にお札を置き,2つに折って,
優しく,上からパンパンと叩くように水分を拭き取りましょう♪
丁寧に取り扱ってあげることで,「私は,あなた(お金)を
大切にしていますよ」というアピールになります。
財布は,お金さんが気持ちよく過ごしてもらう為の居場所なんです。
レシートやポイントカードがいっぱいで,ゴチャゴチャしていて,
不快だと思う所には,長居してくれず,すぐに出て行ってしまいます。,
せっかくなので,この機会に財布もきれいにして,
「是非いつでもいらして下さい。あなたの居場所を整えて,
お待ちしています」とアピールしましょう♪
⑶宝くじを購入しましょう♪
蛇は臨時収入等も表しますので,たまには巳の日に
宝くじを購入してみるのも,開運行動につながるでしょう。
宝くじファンの中には,己巳の日を重要視している人も多いようです。
宝くじを購入する日には一粒万倍日や天赦日,大安等有名な吉日がありますが、実は巳の日も宝くじ購入にはお奨めな日です。
さらに金運・財運開運に繋げたいという場合は、
暦の中の巳の日や己巳の日と重なる一粒万倍日,天赦日,
大安の日を選ぶとなお良いです。
万が一,宝くじが当たった際には,
神社へのお礼参りも忘れずにしましょう♪
⑷財布を新調しましょう♪
財布を新しくするのにも適した日と言われていますので,お金が過ごす場所でもあるお財布を新しくして金運を引き寄せましょう♪
但し,使い始める日は寅の日という吉日が良いという説もあります。
また,金運・財運開運の財布といえば,
黄色・金色が良いと考える人も多いのでしょうが,
財布の見た目にこれといった決まりはないようです。
⑸銀行口座を開設しましょう♪
⑹開業,起業をしましょう♪
②巳/己巳の日にやってはいけないこと
⑴結婚式や結納・入籍・カップルの同棲開始です。
弁財天様は縁結びや恋愛成就のご利益が得られるとする一方で,女性神の中でも嫉妬深い神様であることも有名だからです。
弁財天は,七福神の神様の中で唯一の女神様で,
「弁財天が祭ってある神社を男女のカップルでお参りすると,
弁財天が怒って別れさせる」なんてことも昔から言われています。
そのため,この日にカップルで行う重要な物事を決定したり,
実行したりすることはやめましょう♪
また,昔から弁財天様が祀られている神社等に参拝する際にはカップルで行くことは避けた方が良いと伝えられています。
⑵金運に関係する吉日とはいえ,
お金の貸し借りは避けた方が良いでしょう。
貸し借りしたお金がすぐに返せたり,
戻って来たりするわけではありません。
お金に関する揉め事も起こさないように注意した方が良いでしょう。
⑶ギャンブル三昧では本末転倒です。
⑷巳/己巳の日が凶日とされる仏滅や不成就日と言った日
と被ってしまった場合は気をつけましょう♪