[3]夏の食養生は?
➊心臓の食養生は?
㈠苦味のあるものを食べましょう♪
中国では昔から,小満の頃には苦味のあるものを食べると良いと言われています。
○食べ物に含まれる苦味には…
・心臓に良い働き
血液中の老廃物を分解して,血液の流れを良くするビタミンやミネラル,酵素,抗酸化物質等が含まれています。
・体内の熱を取り除く働きがあるからです。
○お薦めの苦味のある食材
・野菜…「春菊」「パセリ」「大根菜」「ゴーヤ(苦瓜)」「ウコン」
・野草…「ヨモギ」「フキ」
・穀物…「タカキビ」「ヒエ」「玄米」
・「お茶」「抹茶」
※「抹茶」を小さじ1杯,コップの水にとかして,起床後すぐ飲むと,心臓の機能を強めます。
※熱いお茶を飲みましょう♪
イギリスの専門家の試験では,熱茶は身体に降温能力が冷たい飲み物より上回り,夏の飲料の中で極めて優れたものなのです。
○避けたい苦みのある食べ物は…心臓に負担をかけるタバコ,ビール,コーヒー等。
㈡赤い色の食材を摂りましょう♪
「トマト」「人参」「梅干」「赤米」「八丁味噌」「アンズ」「クコ」「赤ピーマン」「赤ワイン」等の赤い色の食材は,夏の身体を元気にしてくれます。
○「トマト」は…夏にピッタリの食材で,暑がりや高血圧の人に良いです。
㊀涼血作用があり,血を綺麗にし,冷え性や美肌にも効果があります。
㊁抗酸化力のある赤い色素成分:リコピンがたくさん含まれています。
・血管に詰まった汚れを分解し,心臓の働きをサポートします。
・ベータカロチンの2倍の効果があると言われ、シミ,しわ,ダイエット,若返り等に効き目があります。
○「赤ワイン」を夕飯時に,少し飲み,気,血を通じさせましょう♪
○「人参」をおろして,しぼった汁を盃1杯ほど毎朝飲み続けると,慢性の心臓病に有効です。
○「梅干」1個を毎食事に食べるのも、心臓病に効果があります。
㈢玉ねぎを食べましょう♪
㈣血管を柔らかく保ち,きれいな血を心臓に送る働きのある食材を摂りましょう♪
・「キュウリ」「ニンニク」「ニンニクの芽」「ビワ」「桑の実」等。
㈤マンガンを多く含む食材を食べましょう♪
【マンガン】は体の組織細胞を強め、心臓の働きを良くします。
「チシャ」「パセリ」「空豆」「インゲン豆」「栗」「クルミ」等。
㈥ビタミンEを摂りましょう♪
※夏の三大危険性(強烈な日照・オゾン疲労)を下げることできます。
㊀「抗酸化作用」(活性酸素を除去する働き)があり,細胞が酸化するのを抑制し,老化対策になります。
そのおかげで,血液中のLDL(悪玉)コレステロールや脂肪の酸化を抑え,血管のしなやかさを保つのに役立ちます。
㊁血管を拡張する作用があり,加えて血行を良くする働きもあり、肩こりや腰痛、冷え性対策になります。
また新陳代謝を促すことにもなり、肌の調子を整えます。
㊂ホルモンの代謝に関与し,ホルモンバランスを整えますので,生殖機能の維持や月経前のイライラ,生理痛,生理不順等の対策に役立ちます。
さらに、女性ホルモンの一つの黄体ホルモンを作っていて,多く摂ると,更年期の不快感を緩和します。
○多く含む食材は…
煎茶,抹茶,緑茶類(玉露)。アーモンド(乾),落花生,銀杏,ピーナッツ,クルミ。モロヘイヤ,カボチャ,赤ピーマン,シソ,ニラ,調製豆乳,唐辛子,小麦胚芽。鮎,ウナギ,銀鱈。ひまわり油。
㈦その他心臓に良い食材は…
・「昆布」の常食。
・「大豆」の常食。
大豆に含まれるレシチンが血液中のコレステロールを低下して,心臓の機能に好影響を与えるからです。
・「ゴマ」は心臓や血管を強化するレシチンを多量に含み,常食すると,心臓病を防ぎます。
・「蓮根」をおろしてしぼった汁を、盃に1杯ずつ,1日3回飲むと心臓病に著効があります。
・「生キャベツ」をミキサーにかけてジュースにし,コップ1杯分ずつ朝夕飲むと,心臓病に効果があります。
ホウレン草,ピーマン,小松菜,ミツ葉,シソの葉,カブの葉,アスパラガス,ゴボウ,大根,サツマイモ,山芋,黒豆,豆モヤシ,納豆。酢。椎茸,松茸。リンゴ,ブドウ,レモン,ミカン。ひじき,若布,かき貝。酢卵。
㈧心臓が不調になる食べ物の原因は…㊀白砂糖㊁カロリー㊂動物性脂肪㊃酸性食品のとり過ぎ㊄酒類の過飲㊅ビタミンB類,E,C,カルシウムの欠乏。
➋湿邪によるトラブルの対処食養生
[水毒]と[脾虚]というのが,私達日本人の体質の特徴です。
夏(梅雨&夏土用も含め)の食養生もこの体質的弱点を補い,是正するのが重要となります。
①3つの重要なこと
㊀「長夏は特に胃腸が弱る」ので,「少しでも消化の良い物を食べて,胃腸に余分な負担をかけないこと」です。
㊁「冷たい物は胃腸の働きを弱めるので,なるべく温かい食物をとること」です。
㊂「余分な水分の摂取はなるべく控えて,利尿効果のある食物をとること」です。
②対処食養生
⑴[外湿]への対処食養生法…
湿気の多いジメジメとした季節は,湿邪が身体に入りやすくなり,様々な不調が現れます。
湿邪には重いという特徴があり,また,陰の邪気にあたるため,陽気の動きを鈍らせ,その結果,頭や身体が重い,頭がすっきりせず,身体の動きが鈍くなってきます。
※なので,旬のものを食べましょう♪
旬の食材には,身体にこもった余分な熱を冷ます,水分の代謝を良くする,胃腸を元気にする等,役立つ働きがあります。
夏野菜として代表的な「キュウリ」「トマト」「ナス」等は,どれも身体を冷やす食性(涼性)を持っています。
★症状別対処法
㈠むくみを解消するには?
普段から血行が悪く,水分代謝が悪い人は,湿邪の停滞で,さらに悪化し,身体の[むくみ]が強く出てきます。
★[「むくみ」を解消する食材]…
「トウガン」「ハト麦」「小豆」等の[利尿作用]のあるものがお薦めですが,「体を冷やす涼性のものが多い」ので,「ショウガ」や「唐辛子」等の香辛料を一緒に摂ると良いでしょう。
●[料理]…特に、梅雨時期は身体が重だるい上に,下半身は冷えていて,頭には熱がこもりやすいので,「鳩麦」「小豆」「ハスの実」「白キクラゲ」等の水はけの良い食材に,むくみ予防に良いとされる[陳皮]を振りかけた生の野菜ではなく,火が通っている食材の薬膳サラダがお薦めです。
※[陳皮(ミカンの果皮)]は…整腸作用だけでなく,「免疫力UP」や「利尿作用」「むくみ解消」等,梅雨の季節に最適のスパイスです。
酢に漬込んで,ドレッシングとして利用したり,胡椒とブレンドして湯豆腐にかけたりと,気軽に振りかけて使うことができます。
振りかけて使えるスパイスはあまり多くないので,是非気軽に使ってみましょう♪
陳皮には紫外線による皮膚コラーゲンの分解を抑制する働きもあるので,美白効果も期待できます!
㈡肌荒れを解消するには?
「湿」という特徴から現れやすいのが,皮膚のトラブル(分泌物が多くジュクジュクする,赤みの強い吹き出もの…)です。
毎年夏の肌荒れに悩まされている方は、辛いものです。
食欲を促すのではなく,余分な熱を抑える工夫をしてみましょう♪
東洋医学では,「赤みの強い吹き出もの」の原因,身体の状態の一つに「血熱」(熱が「気・血・水」の中の「血」にまで影響を及ぼした状態:「ドロドロ血」状態)というものがあります。
「血熱」となる大きな原因は,ストレスと食生活(特に辛いものや脂っこいもの)と暑い夏で,高血圧や糖尿病や肌荒れ等の症状を悪化させるとも考えられています。
なるべく熱がこもらないようにするには,食生活の改善や睡眠時間,運動など生活リズムを改善できるのが一番ですが,熱を冷ます・抑える効能のある食材を摂り入れるのも重要なことです。
★[身体の余分な熱をとる「清熱」の効能のある食材]は…「キュウリ」「西瓜」「ゴーヤ」「ナス」「ピーマン」「緑豆」「豆腐」「バナナ」「オレンジ」…等です。
★[「清熱」に加えて「涼血」(「血熱」を抑える)の効能のある食材]は…「蓮根」「茄子」「キクラゲ」「セロリ」「空芯菜」「ヘチマ」等があります。
○[薬膳でみる「空芯菜」の効能]は…「清熱涼血」「解毒」「利尿」
「利湿」…余分な熱を抑え,余分な水を排出し,余分な湿をとり,解毒するという,まさに夏にもってこいの野菜です。
・[栄養的]にも…ビタミンA,B,Cやカルシウム,カリウム等は,ホウレン草の2~4倍も含み,食物繊維や鉄分,蛋白質も豊富で,腸内細菌のバランスを調え,便秘,食中毒・糖尿病・熱射病の予防,美肌効果もあると言われています。
㈢体内の湿邪を発散するには?
○湿は下にたまります。
・尿のトラブル…尿の濁り,残尿感,排尿痛…等膀胱に負担をかけないようにしましょう♪
・女性はオリモノが多くなることもありますので,なるだけ清潔にし,通気性を良くしましょう♪
・湿邪が身体に停滞していると,舌に苔が溜まりやすく,口の中が粘々しますが,これは要注意です。
湿邪は溜まってしまう前に,毎日少しずつ取り除くことで、症状を抑えることができますので,下記の利尿作用のある飲み物や香りの良い食材を選んで,湿邪を発散し,身体に溜めないように注意しましょう♪
★[体内の水分調節(利尿・利湿→水だし)をする食材]…
・豆類…「小豆」「黒豆」「緑豆」「空豆」「エンドウ豆」「インゲン豆」「サヤインゲン」「枝豆」「グリーンピース」「落花生」「豆腐」「緑豆春雨」「緑豆もやし」
・「ナス」「アスパラ」「高菜」「シソ」「トウモロコシ」「トマト」
・うり科の食材…「キュウリ」「冬瓜」「スイカ」「スイカの皮」
・「大麦」「ハト麦」
・果物…「メロン」「ブドウ」
・「お茶」「コーヒー」「ココア」など
★㊀[余分な水分を排出し,必要な水分を補充する食材]…「キュウリ」「スイカ」「スイカの皮」「グリーンピース」「豆腐」「メロン」など
○[キュウリ]は…
・身体にこもった余分な熱や水分の滞りを排出します。
・また,喉の渇きを癒します。
・寒性で,気を降ろす作用があり,身体の熱を冷ます作用がありますので,身体の熱がこもりやすい夏やのぼせやすい人に向いています。
・[カリウム]が多く含まれており,利尿作用やむくみを取り,ナトリウムの排泄を促して,血圧を下げる作用があります。
・キュウリなどのウリ科の野菜に含まれる【ククルビタシン】は,胃液や唾液の分泌を促し、食欲を増進させます。
●[料理]
・「キュウリ」の酢の物,スティック野菜、
・「スイカ」「メロン」…カットフルーツ
・「スイカの皮」には,意外ですが,水の巡りを良くする効果がありますので,キュウリや冬瓜のように調理したり,漬け物にしたりしましょう♪
・「トマト」…サラダやトマトベースのパスタやリゾットなど
・「豆腐」…冷奴や豆腐麺など
いろいろな調理法を楽しんで,むくまない,すっきりした夏を目指しましょう♪
★㊁[水分代謝をよくする食材]…冷たいものを控えて,「枝豆」「空豆」「小豆」「エンドウ豆」「インゲン豆」等の胃腸を冷やしすぎずに,を良くする腎臓の働き:水分代謝を助ける豆類を取り入れると,体内の余分な水を排出してくれて,スッキリ過ごせます。
○[空豆]は…
・胃腸の働きを高め,身体に溜まった余分な水分を排出して体力を向上させます。
・[カリウム]を多く含み,身体のむくみをとります。
・良質なタンパク質を含む為,肝機能を高める作用があります。
・ビタミンB1,ビタミンB2が含まれており,糖やタンパク質のエネルギー代謝を助け,また,「ビタミンB1は乳酸の排出を促す」ことから,疲労回復にも良いと言われています。
・普段食べる機会の少ないサヤの部分には食物繊維が多く含まれており,鮮度の良いものはやわらかいので,筋を取って,サヤごと焼いて食べるのもお奨めです。
●[料理]
・[小豆」「エンドウ豆」「インゲン豆」…塩茹で,温野菜サラダ,パスタの具等で。
・「(サヤ)インゲン」「ハト麦」…雑穀ご飯等で。
・「小豆」…和菓子類から摂取できます。
⑵[内湿]への対処食養生法…
・梅雨や長夏になると,身体にたまりやすい「湿熱」で,「脾=胃」が弱ってきます。
㈠脾胃を丈夫にして,湿邪を撃退しましょう♪
内湿は主に脾胃の機能が低下することで,身体の内側から生じるものです。
なので,脾胃を保養し,脾胃の機能を高めることが大切なことです。
脾胃は食べ物を消化,吸収して,栄養や水分を全身に運ぶと同時に,体内の水分代謝を管理する大切な役割を担っています。
この機能が低下すると,外湿を取り除くことができず,脾胃の機能はさらに弱くなり,内湿が生じるのです。
内湿が身体に溜まると…脾胃に関わる様々な症状が現れます。
脾胃の機能が低下するため,食欲がない,少ししか食べれない,胃もたれ,といった食欲不振や倦怠感に悩まされます。
湿邪の影響で,脾胃が弱くなると,顔色は黄色く,艶がなくなり,舌が腫れぼったくなる等の症状が現れます。
☆[脾胃]は…
㊀柔らかくて,温かい物,脂肪の少ない物を好みます。
○なるべく食材を加熱するようにしましょう♪
・豆腐も冷奴ではなく,[湯豆腐]等にして食べるようにしましょう♪
・胃の弱い方は,意識して,消化が良い物,温かい物を選ぶようにしましょう♪
・胃に負担がかからないよう,脾胃の働きを弱らせる揚げ物や脂っこいものは食べ過ぎないように注意しましょう♪
・あっさり,サッパリとした食事をよく噛んで食べることが一番重要です。
㊁「甘味」は梅雨&長夏の主味であり,脾臓を養う働きがあります。
・「行気利湿」と「益気健脾」の作用の食材を中心にし,脾臓の働きを促進させましょう♪
・水分やミネラルの補給に十分気をつけましょう♪
㈡症状別対処法…
上記のような内湿を回復するには,脾胃の機能を健やかに保つよう補いながら,湿邪を取り除いていきます。
下記の3種類の食材をバランスよく取り入れましょう♪
★㊀[脾胃を元気にする食材]…「アワ」「キビ」「大麦」「ハト麦」「黒米」「モチ米」「米」,「山芋」「サツマイモ」「ジャガイモ」「人参」「カボチャ」,「インゲン豆」「黒豆」「空豆」「枝豆」「落花生」「大豆製品」,「くるみ」「栗」「蓮の実」,「おくら」「キャベツ」「小松菜」「青梗菜」「トウモロコシ」「ナス」,「リンゴ」「サンザシ」,「鶏もつ」,「生姜」「八角」「山椒」「カルダモン」「クローブ」「ナツメグ」等
●[料理]…
・ご飯類→白粥,リゾット,おむすびなど
糖質制限のために,米を控える人も増えていますが,よく噛むことを前提にいただけば,アミラーゼ等の消化酵素が体内で生み出され,胃や脾臓の消化吸収能力を高めてくれます。
早食いが気になる方は,お粥を選ぶといいでしょう。
・胃の経絡を刺激する陰ヨガポーズもお薦めです。
★㊁[脾胃を温める食材(発汗&発散作用)]…「玉ネギ」「ネギ」「紫蘇」「香菜」「三つ葉」「ミョウガ」「シシトウ」「生姜」「ニンニク」「キムチ」「山椒の実」「小茴香」「柑橘類」…など
梅雨の時期は,気温はまださほど上がらず,冷んやりとした雨が降ることもあり,そんな時期は,「身体を冷やさない除湿を心がけること」が大切です。
★㊂[湿をとり除く食材]…「ハト麦茶」「ヨクイニン」「トウモロコシ」「小豆」「鯵(アジ)」等
☆「ヨクイニン」…ハト麦の実から皮(殻)を取り除いたもの(中国)
体内の余分な水湿を排泄させ,尿の出をよくしたり,【むくみを解消する働き】がある他,肌荒れや吹き出物等の肌トラブル解消,美肌のための生薬としても古くから用いられてきました。
ハト麦は少し余分に茹でておいて,冷凍も可能です。
梅雨時には,特に,雑穀の一つとして,是非摂り入れていきたい食材です。
※お奨めは,身体にたまった余分な水分を取り除く力のある食べもの㊂や,湿気に弱い胃腸の働きを高める食材㊀ですが,身体を温めながら,気の巡りをよくしてくれるもの㊁をほどよく使うと,湿の停滞によって起こりがちな,胸のつかえ感や痛みを和らげるのを助けてくれます。
●胃腸が弱っている時の[料理]は…
○「小豆」や「ハト麦」をやわらかく煮て,「カボチャ」を加えた「お粥」を食べましょう♪
・カボチャの甘味が美味しいので,塩味だけで整えて下さい。
○身体を温めるうどんやにゅうめんを柔らかく炊いて,「カボチャ」や「人参」を加えて食べても良いです。
・「生姜」や「ネギ」を薬味として散らし,身体を温めて,【湿】を飛ばしましょう♪
○[「冬瓜」と「鶏肉」「ショウガ」のスープ]や[「カボチャ」のスープ]に「ナツメグ」や「シナモン」を振りましょう♪
○「カツオ」の美味しい季節なので,温性の「ネギ」「ショウガ」「シソ」「ミョウガ」「ニンニク」等の薬味類をタップリ添えましょう♪
・・・・・・・・・・
この時期の食養生としては,上記の★を積極的にとることが大切です。
余分な湿の排出を促して,高温多湿なこの時期を快適に過ごしましょう♪
❸暑邪によるトラブルの対処食養生…「トマト」「キュウリ」「ナス」「ピーマン」「オクラ」等の夏野菜には,過剰な熱を循環させ,発散させる働きがあります。
➍その他の夏の食養生
①カリウムをきちんと摂取しましょう♪
水分や塩分を排出してくれる【カリウム(野菜や果物類に多く含まれる)】をきちんと摂取することも大切です。
㊀[カリウムの働き]…
・ナトリウムと共に浸透圧を維持する。
・ナトリウムによる血圧上昇を抑制する。
・筋肉の働きを良くする、等々。
[ナトリウムの摂り過ぎ]は【高血圧】を招きますが,日本人の食習慣で食塩相当量の摂取基準を実行する事(病院の食事が摂取基準に沿った塩味)は困難と考えられています。
減塩に努めるとともに、ナトリウムの排泄を促して血圧を下げる作用のあるカリウムを積極的に摂る事が推奨されています。
㊁[カリウムの欠乏症]…普通の食事で欠乏する事はありませんが,夏場に大量の汗をかき,カリウムが汗と共に失われて起こる低カリウム血症が夏バテの原因と言われています。
利尿剤を長く服用して,カリウムの排泄量が増えると,脱力感や食欲不振といった症状が起こる場合があります。
㊂[カリウムの過剰摂取]…尿中に排泄されるので,心配ないです。
腎臓の機能が低下すると,カリウムの排泄が困難となり,高カリウム血症を起こす可能性があります。
腎障害がある場合は摂取量に注意が必要です。
㊃★[カリウムの多い食品]…
カリウムは、 野菜や果物、豆類等に多く含まれます。
○カリウムの多い食品ベスト32 (水分が40%以上)…
①パセリ1000②豆みそ930③ヨモギ890④昆布佃煮770⑤アボカド720⑥ひき割り納豆700⑦ホウレン草(生)690⑦ゆり根690⑨ザーサイ680⑩納豆660⑪キュウリのぬか漬610⑫ヤマトイモ590⑬銀杏580⑭大豆(ゆで)570⑭ホヤ570⑯中国栗560⑯里芋560⑱アシタバ(生)540⑱カブの葉のぬか漬540⑱焼き芋540㉑ニンニク530㉑モロヘイヤ530㉑カラシ菜漬け530㉔オカヒジキ510㉔鮎(あゆ天然/焼)510㉔ニラ(生)510㉗たくあん漬500㉘タイ(焼)500㉘カブのぬか漬(根)500㉘シソ500㉘チリソース500㉜あじ(焼)490
○【水分が40%未満のベスト8】…
①コンブ(乾)アオサ乾)4400⑤ベーキングパウダ3900⑥インスタント珈琲粉3600⑦アオサ(乾)3200⑧切干大根(乾)3200
※野菜や果物で余分な水分・塩分を排出するのも大切ですが,胃腸や脾臓に負担をかけにくいメニューを選ぶことも忘れないようにしましょう♪
②酸味のある食材を摂取しましょう♪
梅干,柑橘系フルーツ,酢の物,サクランボ等を摂りましょう♪
⑴酸味を多く,苦味を少なくして,腎臓の働きを補い,肝臓の働きを助けましょう♪
・苦味は,夏の主味で,心気に通じますが,「苦味」は「清熱瀉火」の同時に「陰陽を消耗する」ので,加減するべきで,「酸味,鹹味」をお薦めします。
・「心苦緩,急食酸以収之,心欲軟,急食鹹以軟之,用鹹補之,甘瀉之」…酸味は収斂止汗,鹹味は補養心気,つまり,夏は味に気をつけて調味しましょう♪
⑵酸味のある食材は,毒素を排出し,必要な水分は保持してくれる役目があり,イライラした気分をスッキリさせるリラックス効果も望めます。
⑶梅干,梅干し入りおむすび,カットフルーツ,酢の物は野菜を中心とした惣菜やマリネ,ビネガードリンク等で補いましょう♪
③食中毒を予防しましょう♪
この時期にかかりやすい【食中毒の予防】のため,腐敗したものはとらないようにしましょう♪
「ニンニク」「タマネギ」「ネギ」「ニラ」等には【殺菌作用】があるので,毎食でも頂きたいものです
[4]冬病夏治(トウビョウカジ)
夏の暑さは悪いことばかりではありません。
[冬病夏治]といって,冬の病気は夏が治療のチャンスの時でなのです!
夏は自然界の陽のエネルギーが強くなる季節なので,自然界の一部である人体の陽のエネルギーも強くなって,気血の流れが旺盛になります。
冬病には…陽のエネルギーが弱いことが原因で,冬になると症状が増す慢性病(呼吸器疾患,気管支炎,アレルギー性鼻炎,喘息,関節リウマチ,冬季乾燥型アトピー皮膚炎,花粉症),虚弱で風邪をひきやすい胃腸が弱い体質,冷え症,免疫力低下等の陽気不足が原因の病気)があります。
夏場は,自然界の太陽の輝きと相伴い,たっぷりと陽気を養いますので,心も自然と上向いていきます。
その気は上昇の方向なので,この時期に自然界に溢れている陽気を補い,養って,腎を補い,免疫力を高めておけば,体内に潜む寒の邪気は追い出しやすくなります。
そして,冬がやってきた時に,腎陽が尽きることもなく,慢性病や冷えの症状は緩和し,好転します。
特に慢性気管支炎や喘息は改善が顕著に現れるので,気温が高く陽気が盛んな夏は,これらの症状で悩む方々は,陽気を充実させて抵抗力を高めるのに最適な季節と言えます。
なので,夏の食事は,酸味を多く,苦味を少なくして,腎臓の働きを補い,肝臓の働きを助けましょう♪
このように,「冬に悪くなるような慢性病を夏のうちに治療する」ことが,秋冬に不調をなるべく少なくして過ごすコツになります。
つまり,夏を制することが冬のコロナを制するのです。
[5]まとめ
このように,夏の旺盛な陽気に応ずることが養生の道です。
まとめると…夏は昼の時間が長いので,早起きで陽気を発散して,精神状態を穏やかに保てば,健康状態が優れます。
★養生は,日頃の心がけで大きな効果が現れます。
今年の夏は一層の養生を心がけて、これまでの夏の過ごし方に一工夫加えて,より快適に乗り切りましょう♪
皆様の毎日が穏やかで,健やかで,豊かでありますように☆☆
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気付いて感謝、学んで感謝、成長して感謝 の繰り返しで、
だんだん 満たされているって、すべて愛だって…。
幸せだって 感じる
ありがとう ご縁に感謝 (byおじぞう)
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店主の平井は1961年12月30日生まれですが,生年月日の数字を入れ替えると,01112369(いいひふみロッカー)になります。
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一二三(ひふみ)とは…[限りなき神の弥栄]であるぞ、
一(ひ)は始めなき始[ミクロ(極小)]であるぞ、ケは終りなき終り[マイクロ(極大)]であるぞ、
[神の能(はたらき)]が一二三であるぞ、始なく終なく弥栄の中今(なかいま)ぞ。
一二三は[神の息吹]であるぞ,一二三唱えよ,
神人共に一二三唱へて岩戸開けるのざぞ
始め一二三あり,一二三は神ぞ,一二三は道ぞ,
一二三は祓ひ清めぞ, 祓ひ清めとは弥栄ぞ,神の息ぞ
「ひふみ祝詞」についての詳しい説明は下記ブログを是非ご覧下さい!
↓【1】(ひふみ祝詞➀)最強の浄化祝詞:ひふみ祝詞をマスターし,1日3回唱えよう♪
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12293466163.html
↓【2】(ひふみ祝詞➁) ひふみ祝詞の唱え方
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12534751377.html
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