★❶夏の養生は心気を保養すること
中医学でも,24節気の5/5の「立夏」~8/7の「立秋」までの約3か月間を『夏』としています。
①方向は南,色は赤,真っ赤な太陽がこの季節を象徴します。
②『素問・四気調神大論』には…「夏の3ヶ月になると,繁茂にして穂を出すと言われ,天と地の気が交わり,万物は花が咲いて実を結ぶ」とあります。
③夏は天地陰陽の気が盛んに交わり,自然界の活動は活発になり,万物が「生長」「繁栄」する季節であり,万物が茂り,花咲き乱れ,陽気が最高になる時期です。
また,この季節は身体の新陳代谢が最も旺盛になります。
④中医学では,夏は五行の「火」に属し,心気に通じますので,夏の養生は心気を保養することがとても大事です。
そのため,自然に順応して,“万物生長,心気旺盛”の特徴によって,「心を静める」ように調節すべきであり,心を穏やかにし,怒ってはいけない,常に楽しい心情を保ち,内臓の陽気を保護することが重要なことです。
⑤なので,夏は,冬に育み,春に芽吹いた活動を形に表し,自分の本領を発揮する時です。
できることは思いっきりやりましょう♪
今がピークの時期なので,力を出し切りましょう♪
長い年月をかけた計画を実行し,形にするまで頑張りましょう♪
きっと花が咲くでしょう。
❷夏の心得の基本は?
夏の時季は,自然界の活動は活発ですが、私達人間は気分が落ち着かず、精神的にも不安定になりがちです。
夏を快適に過ごせるよう,様々な解決法が考えられる中で,夏の養生法が出来上がってきました。
漢方では夏は万物が繁栄し,花咲き実る実る季節と位置付けられ,「長」という言葉で表わされるそうです。
そんな[夏の心得の基本]というと…中医学では「夏は心気に相通じる」と言われ,早寝早起きと静養が大切な季節です。
➌夏の養生は?
夏の養生は「清補(セイホ)」といって,「体内にたまる熱をさましておく」ことを基本にしますが,①早寝早起きと②カッカしないことと③適度な発汗④外出を楽しむことが大切です。
①早寝早起きをして,十分な睡眠をとりましょう♪
夏は昼の時間が長いので,早起きして,陽気を発散して,精神状態を穏やかに保てば,健康状態が優れます。
⑴太陽の日差しを嫌がらず,太陽の光に感謝し,戸外で朝日に向かって,新鮮な空気を吸い込み,新陳代謝を促進させましょう♪
②心はカッカせず,気長に,楽観的に保ち,焦ったり,怒ったりしないようにしましょう。
→穏やかに過ごすと,身体に不要な熱がたまりにくくなります。(「心静自然涼」と言い,心を静めれば,自然に涼しい。)
なので夏の季節は,喜び,気楽に笑って過ごし,粗暴さや悲しみ等は避けましょう♪
③身体も植物の開花と同様に,体内の陽気が自然に開いているので,適度な発汗をして,皮膚を通じて,外に出せるようにしましょう♪老廃もの
花が綺麗に咲き誇るように陽気を外で発散して,発汗によって,不要な熱や老廃物を身体の中にためないようにしましょう♪
⑴大量の汗は心臓の陽の気を傷つけますので,激しい急な運動はNGです。
⑵夏は汗が多いので,酢をたくさん摂りましょう♪
酢は細菌を抑えることができ,胃腸の伝染病に対して予防の作用もあります。
また,多く酢を飲むと,胃腸の消化と吸収を助けることができ,食欲が促進しますし,疲労も改善し,精力を維持することができます。
④外出を楽しみましょう♪
暑いからといって,室内にばかりいると,身体に不要な熱がこもりますので,外に出て,内にこもる熱を少しでも発散することを心がけましょう♪
➄その他
⑴ビタミンEを摂りましょう♪
夏の三大危険性(①強烈な日照②オゾン③疲労)を下げることできます。
⑵熱いお茶を飲みましょう♪
イギリスの専門家の試験の表明により,熱茶は身体の降温能力が冷たい飲み物より上回り,夏の飲料の中での極めて優れたものなのです。
⑶心情として,春に出たやる気を伸ばすように,向上心を持ち続けましょう♪
➍夏を元気に乗り切るには?
上記が基本ですが,実は夏を元気に乗り切るということには「暑さ」と「湿気」の対策,暑さと湿気から身を守る工夫が必要となります。
また同時に,暑さから逃れるために無闇に涼を求めて体内の陽気が衰えないように保つことも大切です。
その要点をまとめると以下の点になります。
①暑さから身を守り,津液(しんえき)の消耗に注意しましょう♪
私達は夏の暑い日,流れるような汗をかきますが,たくさん汗をかき過ぎると,水液の代謝が乱れて,津液が損傷されてしまいます。
津液が損傷されると…唇や舌が渇く,大便が硬くなる,尿が黄色くなる,気分が不安定になり,けだるくなる等といった症状が現れます。
津液の消耗が水液代謝の限界を超えると,気を失って倒れることもあり,更には生命の危険を生じることもありますので,夏は暑さを防ぐことが第一です。
※津液とは…人体中の正常な水液の総称で,唾液,胃液,涙,汗等が含まれます。
津液の主な作用は,潤いを与えることであり,津と液に区分され,その性質,分布,作用も異なっています。
㊀津は,清く希薄なものをいい,分布は,広範囲で,皮膚体表などを滋潤させます。
㊁液は,比較的粘稠で,臓腑を滋養し,関節運動を円滑にさせます。
但し物質として明確にニ分できるものではなく,互いにつながりを持ち, 機能的にも連携していますので,併せて津液として呼んでいます。
津液は,あくまで生理的なものを指し,物質的に津液に相当するものでも, 停滞や濃縮などによって,生体機能を阻害する存在になったものは, 「湿(湿邪)」や「痰飲」といい,病因的産物として位置づけされます。
津液の病証には,津液の不足と過剰(水滞)があります。
②土用の頃は湿気を防ぎましょう♪
土用の頃は,高温で湿度も高い日が続き,この時季は汗が出にくかったり,汗をかいても直ぐには乾きませんし,汗で湿った衣服や雨に濡れたり,住まいの湿気などが原因で『湿毒』を受けやすくなります。
湿毒が体の浅い部分を侵すと,関節が重い感じで,動かしにくく,身体全体が疲れた感じがします。
また,湿毒が身体の深い部分に入り込みますと,消化吸収の働きをしている脾臓の活動が衰え,口が粘つく,食欲不振,腹が張ったり,腸がゴロゴロ鳴ったりという症状が現れ,この状態が続くと,痩せ衰え,精神的にも不安定になるといったことになります。
なので,土用の時季は特に湿毒を防ぐように心掛けましょう♪
③冷えに気をつけましょう♪
夏の暑い時は、長時間冷房の部屋に居続けたり、絶えず冷たいものを飲んだり,野外で寝たり,風に当たったまま転寝したりということのために夏風邪をひきやすくなります。
風邪の原因である風寒の気が人体に入ると,四肢が麻痺したり,腰や膝が痛くなったりという症状を引き起こします。
高血圧や狭心症,動脈硬化,心筋梗塞などの持病のある人が,夏にこうした寒冷の刺激を受けると,血管が痙攣して,血圧が上昇し,持病を再発させたり,悪化させてしまいます。
なので,夏は「冷え」にも用心しましょう♪
➎「心」とは?
夏季全体の養生の中で【心臓】を特に大事しなければなりません。
①『医学源流論』には…「心は全身の主であり,臓腑などは全て心の命ずるところに従い,ゆえに君主である。心は神を隠し,ゆえに神明の用である」とあります。
②漢方医学の文献の中の「心」についての説明は…「血肉の心と神明の心である」と。
血肉の心は実質的な心臓のことを指し,神明の心は外部の物事を受け入れ,それを反映し,意識,思惟,情・志などの活動を行う機能を指しています。
また,神明の心は人体の生命活動を支配する者であり,臓腑の中で最も重要な位置を占め,五臓六腑は全部心の一元的指揮の下にあり,統一して調整する正常な活動を行うものです。
③『医学入門』には…「血肉の心は形が未開の蓮の花の如しで,肺の下,肝臓の上にあり,神明の心は,万事,万物を支配し,仮想的で精神的なものである」とあります。
心の生理的機能は血(血液)と脈(血管)を司り,神と志を司ります。
神と志を司るのは,心は神明を司る心臓の神とも言われます。
広義の神は…人の身体全体の生命活動の外在的な表われを指し,それは人の身体のイメージ,顔色,目つき,言葉,応答,身体活動の姿などを含むものです。
狭義の神は…心の司る神と志であり,多くの場合,人の精神,意識,思惟活動などを指します。
神の形成は内臓状態学の中で,精,気は人体を構成し,身体の生命活動を維持する物質的基礎であり,神をつくる物質的基礎でもあると見ています。
神は先天的な精,気から化するものであり,胚胎が形成するその時に,生命の神は生んだ。
人体の生長発育の中で,神は後天の水,穀物の精,気の補充と養生に依存し,「神という者は,水,穀物の精,気である」と。
★④【心の生理的特性の表われ】は次の通りです。
⑴心は陽の臓であって,陽の気を司ります。
つまり,心は陽の中の太陽であり,心の陽気は血液の循環を促し,人の生命の活動を維持し,生命力を止めることがないので,人の体の「日」であるとたとえられています。
⑵『医学実在易』は…「人と天地の結合だからであり,天に日があり,人も日があり,君,父の陽は,日である」と称しています。
心臓の陽,熱の気は,自らの生理的機能を維持するばかりでなく,そして全身を温かく養う作用があり,また,心は火の臓であり,万物を明るく照らします。
ゆえに凡そ脾臓,胃の腐熟,運動,変化は,陽の温暖と上昇及び全身の水・液体の代謝,汗の調節などを知り,いずれも心の陽の重要な作用と分けることはできません。
③心と夏の気は通じ合っていて,心の陽が夏季においては最も盛んであり,機能が最も強いことを物語っています。
つまり,人と自然界は統一したトータルなものであり,自然界の四季・陰陽の消長・変化は,人体の五臓の機能と互いに関連し合い,互いに通じ合うものです。
➏夏の食養生
トマトや玉ねぎなどを多めに食べましょう♪
①ゴーヤや山菜のような苦味、赤いトマトや玉ねぎなどを多めに食べましょう♪
②トマトは…夏にピッタリの食材です。
暑がりや高血圧の人に良いでしょう。
⑴涼血作用があり、血を綺麗にします。
また、冷え性や美肌にも効果があります。
⑵赤い色素成分リコピンの抗酸化力は最近注目されています。
ベータカロチンの2倍の効果があると言われ,シミ,しわ,ダイエット,若返り等に効き目があります。
③夕飯には赤ワインを少し飲み、気、血を通じさせましょう♪
➐冬病夏治
夏の暑さは悪いことばかりではありません。
【冬病夏治(トウビョウカジ)】といって,中医学では,冬に悪くなるような慢性病や冷えなどの陽気不足が原因の病気は,夏の養生によって,陽気を養っておけば,好転すると考えられています。
なので食事は,酸味を多く,苦味を少なくして,腎臓の働きを補い,肝臓の働きを助けましょう♪
心にとって夏場は,自然界の太陽の輝きと相伴い,たっぷりと陽気を養いますので,心は自然と上向いていきます。
その気は上昇の方向なので,この時期に陽気を養っておけば,冬がやってきた時に,腎陽が尽きることもなく,慢性病や冷えの症状は緩和されます。
特に慢性気管支炎や喘息は改善が顕著に現れるので,気温が高く陽気が盛んな夏は,これらの症状で悩む方々は,陽気を充実させて抵抗力を高めるのに最適な季節と言えます。
➑まとめ
このように,夏の旺盛な陽気に応ずることが養生の道です。
まとめると…夏は昼の時間が長いので,早起きで陽気を発散して,精神状態を穏やかに保てば,健康状態が優れます。
★養生は,日頃の心がけで大きな効果が現れます。
今年の夏は一層の養生を心がけて、これまでの夏の過ごし方に一工夫加えて,より快適に乗り切りましょう♪
皆様の毎日が穏やかで,健やかで,豊かでありますように☆☆
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★【中医学の夏という季節の基礎】となっているのは…【陰陽思想】で,自然界はすべてが互いに影響を及ぼし合いながら存在していて,その基礎となっているのが,あらゆるものは陰と陽の関係性の上に存在しているという考え方です。
私たち人間も、絶えず自然環境の影響を受けながら,体内の陰陽のバランスは常に変化しているので,健康であるため,病気から快復するためには,こうした周囲の環境にも配慮しなければなりません。
24節気によって季節の陰陽の状態を知ることは,中国医学にとっても非常に重要なことだったのです。
1年を陰陽の変化として見ると…
①春:「立春」~「立夏」=陽気が次第に盛んになって,陰気は衰えていく。
②夏:「立夏」~「立秋」=陽気が極になって衰え始め,陰気は次第に盛り返し始める。
③秋:「立秋」~「立冬」=陰気が次第に盛んになって,陽気は衰えていく。
④冬:「立冬」~「立春」=陰気が極になって衰え始め,陽気は次第に盛り返し始める。となります。
※上記の立春・立夏・立秋・立冬を「四立」と呼び,さらに「二至(:夏至・冬至)二分(:春分・秋分)」を加え,この8つを「八節」と呼び,この8つは,日本でも季節を語る上でかなり重要な節です。
【夏の特徴】
①立夏(5/5~)…山野に新緑が目立ちはじめ、風もさわやかになって,いよいよ夏の気配が感じられる頃です。
②小満(5/21~)…草木が茂って天地に満ち始めるという意味。陽気が盛んで,田に苗を植える準備を始めるなど,万物がほぼ満足する季節といえます。
③芒種(6/6~)…芒種とは芒(のぎ)のある穀物,すなわち稲を植えつける季節を意味しています。この季節,農家はことのほか多忙をきわめます。
④夏至(6/21~)…昼の長さが最も長く,夜の長さが最も短い日。農家は田植えに忙しい季節です。
⑤小暑(7/7~)…夏至を境に日脚は徐々につまってきますが、暑さは日増しに加わってきます。
⑥大暑(7/23~)…気候的にも梅雨明け後の、最も暑気の激しい頃。【夏の土用」はこの節気に入ります。
※長夏の養生は?
夏と秋の間の⑥大暑・立秋・処暑・白露の4つの節気の間は「長夏」といいますが,長夏の養生は脾臓を保養しましょう♪
長夏の気候は厳しい暑さ以外,もう一つの特徴は“湿気”であり,湿度が高すぎて,人体に対して侵害があり,[脾臓]を傷め易くなります。
この季節は脾を保養し,脾臓機能を高めることが大切です。
「甘味」は長夏の主味であり,脾臓を養う働きです。
飲食面では…「行気利湿」と「益気健脾」の作用の食材を中心にし,脾臓の働きを促進させましょう♪
揚げものや脂っこいものを控え,あっさりとした食事を摂り,水分やミネラルの補給に気をつける事ことも大事なことです。
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【図書館カフェ ハビロード】の店主【平井克也】の著書『成功する人は、なぜ宇宙を語るのか。』が2017年12月13日(ひふみの日)に,【徳間書店】から出版されています。
店主の平井は1961年12月30日生まれですが,生年月日の数字を入れ替えると,01112369(いいひふみロッカー)になります。
なので,平井はひふみ祝詞の申し子なのです。
一二三(ひふみ)とは…[限りなき神の弥栄]であるぞ、
一(ひ)は始めなき始[ミクロ(極小)]であるぞ、ケは終りなき終り[マイクロ(極大)]であるぞ、
[神の能(はたらき)]が一二三であるぞ、始なく終なく弥栄の中今(なかいま)ぞ。
一二三は[神の息吹]であるぞ,一二三唱えよ,
神人共に一二三唱へて岩戸開けるのざぞ
始め一二三あり,一二三は神ぞ,一二三は道ぞ,
一二三は祓ひ清めぞ, 祓ひ清めとは弥栄ぞ,神の息ぞ
「ひふみ祝詞」についての詳しい説明は下記ブログを是非ご覧下さい!
↓【1】(ひふみ祝詞➀)最強の浄化祝詞:ひふみ祝詞をマスターし,1日3回唱えよう♪
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12293466163.html
↓【2】(ひふみ祝詞➁) ひふみ祝詞の唱え方
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12534751377.html
成功本、スピ本、宗教本等に書かれてある【宇宙の叡智とその実践の具体例】をたくさんわかりやすく書かせて頂いています。
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