➍穀雨の「季節の花」
穀雨は花の季節です。
穀雨は様々な花の最盛期や,咲き初めの時期であり、気温も上がってくることから春らしさを体感できる節気と言えます。
穀雨の時期は…牡丹や藤の花,山吹,(どうだん)つつじ,シャクナゲ,チューリップ,レンゲソウ,タンポポ,ポピー,花水木(ハナミズキ),木瓜(もっけ),ニワトコ、姫リンゴ、など色とりどりの花が咲きます。
❶花…チューリップ、牡丹など。
①中国で愛される「穀雨花」…【牡丹】
⑴この時季、白、紅、紫、黄色などの大型の花を咲かせ,その圧倒的な大きさ,豪華さ,美しさ,存在感,気高いイメージから,花の中の花として「百花の王」,「花王」(花の王様),「富貴花」と様々な名称で呼ばれ、昔から人気の園芸品種。
㈠二十日草、深見草、名取草などの異名もあり、他にも紋所に使われ、その種類がとても多い人気花です。
㈡日本ではさほど珍重されませんが、原産地の中国では「花中之王」(花の王様)とか「国色天香」(国の色、天の香り…美女や牡丹を指す)と呼ばれ、最も愛され、敬される花です。
・唐の時代から愛されてきた国の代表花として,数え切れないほどの逸話や美術(絵画等のモチーフ)に数多く用いられています。
・清朝時代の怪談集『聊斎志異』(りょうさいしい)には,牡丹が美女になって現れる「花妖」の話が出てきます。
⑵花びらは五枚から八枚ですが、重弁や二段咲き等,様々に品種改良されたものがあります。
⑶花は、直径10~20㎝とサイズが大きい花です。
・浜離宮の牡丹園などで美しく咲いた牡丹を見ると,高さは約1m,花の大きさは直径約20㎝。
・まさに小柄な美女で,この牡丹から美しい妖怪が空想されたこともうなづけます。
⑷穀雨の頃咲き誇るので,「穀雨花」とも呼ばれます。
⑸ちなみに牡丹の根の樹皮部分は,消炎・止血・鎮痛の効果がある漢方薬として使われます。
②藤…4月下旬~5月上旬頃に咲きます。
桜が散ると、藤の季節になります。
日本では、藤棚や盆栽に仕立てられることが多く,垂れ下がる紫の花は,周囲の緑に映えて鮮やかさを演出し,人々の心を惹きつけます。
ゴールデンウィーク辺りで見頃を迎えるので,各地の藤の名所は多くの人でにぎわいます。
③チューリップ…様々な種類がありますが,主に4~5月に咲き,穀雨の頃が見頃となります。
④レンゲソウ(蓮華草)…4月上旬~5月上旬に咲き、春の季語となっています。
窒素を循環させ、土の品質を改良するため、収穫の終わった秋の田んぼに種がよく蒔かれます。
根にできる根粒バクテリアが植物体から炭水化物などを吸収し,空気中の窒素を固定して植物体に与えます。
蝶や蜜蜂が花から花へと飛びかう姿も春ののどやかさを感じさせる情景ですが,蜜蜂が集める蜜は,やがて蜂蜜として私達の栄養になっていきます。
⑤【山吹】…晩春になると,黄色の五弁花を咲かせるバラ科ヤマブキ属の落葉低木。
山間の湿地などに群生して,暗褐色の実をつけますが、庭木に多い八重咲の山吹は実をつけません。
⑥ヒナゲシ(虞美人草)…穀雨の頃に美しく咲く赤い花です。
虞美人草とも呼ばれますが、これは「項羽と劉邦」の時代の虞美人と呼ばれた女性から名づけられました。
⑦【つつじ】…ツツジ科
⑴原産地…[原産地]…日本・中国を中心としたアジア東部、
⑵開花時期…4月中旬~5月中旬
ゴールデンウィークに,白・ピンク・紅紫の鮮やかな花を咲かせます。
⑶[由来]…花が連なって咲く様子をあらわす”つづき咲き”から。
また,つつじは漢字で「躑躅」と書き,”行っては止まる・躊躇(ちゅうちょ)する”という意味らしく,つつじの花は素通りにできないほど美しいということかもしれません。
⑷普段私達が”つつじ”と呼んでいるのはツツジ科の花の総称で,正確にはつつじという名前がついた花はないそうです。
⑸[分布]…日本及びアジアに広く分布しており,ネパールでは国花にも定められています。
⑧【タンポポ(蒲公英)】…学名:Taraxacum Cass、英名:Dandelion、キク科タンポポ属、
⑴原産地:日本
⑵[開花時期]…種類にもよりますが、
日本の在来種は3~5月に咲きます。
日本在来種のたんぽぽは,春分の時季だけに花を咲かせ、春の草花として老若男女問わず知名度の高い存在です。
この時期に咲いているタンポポはほとんどが日本の在来種であると考えられ,夏場に咲いているのは外来種(帰化種)である
西洋タンポポがほとんどです。
⑶タンポポは葉や茎、根などを食用にします。
特に根は利尿・健胃などの作用などがあります。
⑨【木瓜の花】寒い冬の頃から咲き始め,春になると満開になるバラ科の植物で,赤色や淡いピンクの花を枝一面に咲かせます。
果実が瓜に似ていることから,「本に成る瓜」から本瓜となり、ボケと呼ばれるようになったとも言われています。
バラ科の植物とあって、枝にはトゲがありますので、鑑賞する際には注意しましょう。
原産は中国で,平安時代に日本に入ってきたといわれています。
自生するものもありますが、観賞用として栽培されているものもあります。
⑩【ニワトコ】…接骨木,庭常とも書くスイカズラ科の落葉低木。
晩春に円錐状の白い小花を咲かせ、赤い実をつけます。
幹や枝は消炎、利尿作用が、花は発汗を促す作用があります。
❺穀雨の草木…葦(あし)・葦牙(あしかび),ヨモギ(蓬),シロツメ草…など。
①【葦・葦牙】この時期になると,水辺の葦の若芽が出てきて,若芽は水面に出た牙のように見えるため,葦牙と呼ばれます。
イネ科の多年草で根茎が地中を這い,沼や川の水辺に自生し,高さが2~3mにもなり、大群落をつくります。
秋になると,ススキに似た大きな穂を出すのが特徴です。
葦の別名が「よし」なのは,葦は「悪(あ)し」に通じるのを避けて,「善(よ)し」と呼ぶようになったそうです。
茎の中が空洞のため,「葦(よし)の髄(ずい)から天井を覗く」という言葉も生まれました。
(極めて狭い見方や考え方で大きな問題を判断することのたとえ。葦の茎の小さな穴から天井の一部分を見て、天井の全てを見たと思い込むという意から。)
葦は,水を浄化する働きがあることでも知られていますが,生活との関わりも深く、色々な使われ方をしてきました。
日本では,葦牙は食用になり,茎はかたいため,今でも葭簀(よしず)と呼ばれるすだれの材料や屋根をふく材料になります。
古代エジプトの紙として有名なパピルスも葦から作られていたそうです!
(モーゼの箱舟のモーゼが赤ん坊の時にかくまわれたのも川岸の葦の中でした。)
②【ヨモギ】…身体にも良い上に,美肌効果もあり,韓国の女性達に人気。
止血に使われます。
蓬とニワトコの葉のお風呂:一肩こりや腰の痛み,打ち身に効果があり,心地よい香りも楽しめます。
葉は細かく刻んで布袋に入れて湯船に浮かべます。
➏穀雨の時期に種まきをすると良いもの…大豆,インゲン,春菊,トウモロコシ,三つ葉
❼穀雨の頃の生き物…蜂、モンシロチョウ,鯵(あじ),ホタルイカ(富山湾),サザエ,泥鰌(どじょう),オタマジャクシ
○蜂:春になり、いろいろな花が咲き乱れるようになると、その蜜を求めて蜂も活発に動き回ります。
穀雨は,他の節気ほど有名ではありませんが,このように生命の息吹と自然の恵みを感じさせてくれる,何とも趣のある時期です♪
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★①【二十四節気(にじゅうしせっき)】とは、
太陽暦の一年間、春夏秋冬を24分割したもののことです。
⑴二十四節気とは古代中国(春秋戦国時代〈BC.770~BC.221〉)で農事を指導するために作られた暦で、日本では[平安時代]から使われています。
陰暦では、毎年の日数が違い、暦と季節がずれていたため、これを調整するために工夫されたものが二十四節気です。
太陽が真東から昇り真西に沈み、昼夜の長さがほぼ同じになる「春分」を起点(黄経0度)として、太陽が1年間に動く黄道上の
動きを15度ごとに24等分し、季節を示す基準としました。
二十四節気は太陽の運行に基づいており,[1年で最も昼の長い日]を[夏至],[1年で最も昼の短い日]を[冬至],[昼と夜の長さが同じ日]を[春分・秋分]とし,この4つを春・夏・秋・冬の中心として決めた暦で,この4つの節気は合わせて「二至二分」と呼ばれています。
また、立春・立夏・立秋・立冬の4つを「四立」と言い、それぞれ春夏秋冬の始まりの日として重要な節気となっており,二至二分と四立を合わせて「八節」と言います。
その[4つの節気]をさらに[3つの月]に分け、さらに[1つの月]を[2つの等分(月の前半の等分を「節気」、後半の等分を「中気」)]して、[24分割]し、それぞれの等分点を太陽が通過する時の時候を表わす名称を割り当てたものが[二十四節気]です。
この一年は二十四節気の「立春」から始まり「大寒」で終わります。
「正月節立春」「正月中雨水」「二月節啓蟄」「二月中春分」「三月節清明」「三月中穀雨」………
([立春]・雨水・啓蟄・【春分】・清明・穀雨・[立夏]・小満・芒種・【夏至】・小暑・大暑・[立秋]・処暑・白露・【秋分】・寒露・霜降・[立冬]・小雪・大雪・【冬至】・小寒・大寒)
二十四節気の成立時期は…殷の頃に二至二分、西周の頃に八節、春秋戦国の頃に二十四節気がそれぞれ成立しました。
⑵なお2016年に中国の「二十四節気」が[ユネスコの無形文化遺産]に登録されました。
⑶中国から伝わった二十四節気は日本の気候に合わないものもあったので、農耕が盛んだった日本では「雑節(ざっせつ)」
という暦を合わせて、日本では旧暦として用いていました。
雑節には、節分・彼岸・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日などがあります。
②【七十二侯(しちじゅうにこう)】
二十四節気をそれぞれ初侯・次侯・末侯という5日毎の侯に三分割し、一年間を七十二個に分けたものを
【七十二侯】といいます。(24×3=72)
七十二候は、その時期に起きる自然界の変化をとらえた言葉で、私達の肌感覚では感じられないような、季節の移ろいを表現しています。
このようにして季節の変化をきめ細かくとらえて,農事に生かしたのです。
日本では江戸時代の天文暦学者[渋川春海]が日本の気候に合わせて改訂版を出し,その後明治時代に「略本暦」が出て,それまでの「七十二候」を大幅に変えました。
③二十四節気と実際の季節感がずれる理由
上記のように[二十四節気]を決めましたが、「実際の季節感とずれている」と感じることがあります。
⑴夏至に最も暑くなり、冬至に最も寒くなるかというとそうではなく、実際にはそれより1~2か月ほど遅れて、最も暑い日、最も寒い日がやってきます。
大多数の日本人が農業とは無縁になった現代でも、テレビのニュースなどで「今日から立春です」などと使われていますので、余計寒く感じます。
立春(2月上旬)、立夏(5月上旬)、立秋(8月上旬)、立冬(11月上旬)の4つの節気はそれぞれ春夏秋冬の始まりを意味しますが、
「立春と言われてもまだまだ寒く、冬と感じる」ということが起こります。
カレンダーやニュースなどではもっぱら立春の日付としての意味で使われていますが、立春にもその期間の意味もあります。
⑵二十四節気が作られたのが[紀元前の中国黄河流域…洛陽周辺]のため、現在の東京の気候とはややズレがあります。
④二十四節気や七十二侯は季節をより身近に感じることができ、これを意識して暮らしていくと、身体のリズムが季節と調和してきます。
季節の花やことば、旬の食材を生活の中に取り入れて、自分のペースを作って丁寧に暮らして行きましょう♪
↓◇詳細は
◎①4/20~5/4=24節気&72候:穀雨とは?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590364246.html
◎②4/20~5/4=穀雨の過ごし方は?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590402459.html
◎③4/20~5/4=穀雨の食養は?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590414101.html
◎④4/20~5/4=穀雨の旬を感じるものは?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590419096.html
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To HABI ∞ ROAD(いろんな幸せな道=彼岸への道)
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感謝すべきことしか、起きていない。
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