【1】大雪とは?
◎24節気:大雪(たいせつ)…
12月7日(火)〜21日(火)…二十四節気の第21番目。
季節の上では,ちょうど初冬の中頃にあたります。
「雪が盛んに降る頃」を意味します。
中国で元代(13世紀-14世紀)に書かれた『月令七十二候集解』は「大雪」について「大者、盛也、至此而雪盛矣」(この時期になって雪は盛となる〈大は盛という意味〉)と説明しています。
大雪の時期になると山だけではなく,里でも雪が降り積もるようになり,季節は真冬に突入します。
大地の霜柱を踏むのもこの頃からで,山々は雪を纏い,冬の姿となります。
この頃から日本にやってくるのが,「シベリア寒気団」(冬将軍)といい,シベリア方面から到来し,日本海側には降雪をもたらし,太平洋側では乾燥した冷たい空っ風が吹き荒れます。
12月初旬ですが,2月の「大寒」の頃と同じ位の寒さになるので,「真冬並みの寒さ」と表現されることもありますので,しっかりと防寒の備えをしておきましょう♪
この頃になると,九州地方でも初氷が張り,全国的に冬一色になります。
スキー場がオープンしたりするのもこの頃です。
大都会で風の弱い日はスモッグの季節です。
海は時化(しけ)る日が多くなりますが,鰤(ブリ)やハタハタ等の冬の魚の季節です。
クチナシやヤブコウジが赤く染まり、南天の実が赤く色付き、暖かい地方では梅の蕾(つぼみ)が発育を始める季節です。
熊やカエル等の生き物が冬眠に入る頃です。(生き物達は2月初旬の啓蟄の頃に活動し始めます)
その年の作業を終える「事納め」,新しい年の準備を始める「正月事始め」等,年末行事が目白押しで慌ただしい時期でもあります。
街はクリスマスの飾りでにぎやかになる頃です。
風花(かざはな)…晴天の青空の中をハラハラと舞うように降る雪のことで,本格的な冬の前触れとされています。
・『暦便覧(こよみびんらん)』(江戸時代)では…「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」
・現行暦…十一月節(旧暦10月後半~11月前半)。
・現在広まっている定気法…太陽黄経が255度の時で,12月7日頃(2021年は12月7日6時57分)。
暦ではそれが起こる日だが,天文学ではその瞬間とします。
・恒気法…冬至から23/24年(約350.02日)後で12月7日頃。
・期間…12/7頃〜20頃(大雪の前日)までの15日間位。
・前後の節気…⑳小雪→㉑大雪→㉒冬至
❷大雪期間中の72候は?
大雪の期間の七十二候は以下の通りです。
○(日本)…⑴いよいよ冬になったことを実感し,⑵山では熊が冬眠,⑶鮭が産卵のために生まれ故郷の川を遡ってくる季節です。
○(中国)…⑴鳥不鳴⑵虎始交⑶茘挺出)…「やまどりは鳴かず,虎は交接を始め,おおにら(薬草)も芽を出す」季節です。
⑴第61候(初候)…12/7〜10頃
「閉塞成冬(そら さむく ふゆとなる)」…天地の気が塞がれ,冬がおとずれる頃(日本)
空は重い雲に覆われ,生き物はじっと気をひそめています。
塞ぐという言葉は,寒さから人々を守るという意味でとることもできます。
(中国)…「鶡鴠不鳴(かつたん なかず)」…ミミキジが鳴かなくなる
⑵第62候(次候)…12/11〜15頃
「熊蟄穴(くま あなに こもる)」…熊が冬眠のために,穴に隠れる頃(日本)
熊だけではなく、シマリスや蛙、コウモリも冬ごもりを始め,春になるまで、穴の中で過ごします。
(中国)…「虎始交(とら はじめて つるむ)」…虎が交尾を始める
⑶第63候(末候)…12/16〜20頃
「鱖魚群(さけのうお むらがる)」…鮭が群がり川を上る(日本)…
鮭が群れをなして川を遡上する頃。
海で育った鮭は,産卵の為に自分の生まれた川へと里帰りをします。
北国では冬を代表する光景のひとつであり,迫力のある遡上を見ることができます。
(中国)…「茘挺出(れいてい いずる)」…ネジアヤメが芽を出し始める
いよいよ2020年も終わりが近づいてきましたね♪
悔いの残らないよう,1日1日を大切に過ごしていきましょう♪
【2】大雪の時候の挨拶&俳句
❶大雪に関係のある季語
古くから日本人は季節の言葉を使って挨拶をしてきました。
俳句が季語を使うのは季節の挨拶をするためです。
⑴大雪は期間的には12月上旬からなので,12月を表す「師走」がよく使われ,「大雪」や「大雪の候」などもよく使われます。
⑵雪に関する季語として,「雪の花」「雪華(せっか)」「大雪」「細雪」等があります。
雪は春の花、秋の月と並び,詩歌の世界では代表的な美を象徴する言葉です。
ちなみに雪の文字が入っていますが,「牡丹雪」「晴雪」等は冬の季語ではなく、春の季語となっています。
⑶朝晩などに吹く風は冷たく、吐く息が白く見えるようになる頃ですが、これを季語では、「白息(しろいき)」または「息白し(いきしろし)」と言います。
㈣山や水にまつわる季語
㊀山…「山眠る」「枯山」は、色をなくしたひっそりとした山の気配が感じられ,「冬山路(ふゆやまじ)」はそんな山の中のうっそうとした山道の様子が現れています。
㊁水…「水涸れる(みずかれる)」「冬の水」は,雨の少なくなった様子を、「冬の滝」「冬の川」は,水量が減り,細く流れる様子を表わしています。
❷時候の挨拶
「大雪の候・みぎり」等は,手紙やはがきを書く時に時候の挨拶として使う言葉です。
大雪の時期に手紙を出す時は,時候の挨拶を「大雪の候」で始めることができます。
「大雪の候」は、次の二十四節気「冬至」の前日まで使えます。
○「大雪の候」以外の時候の挨拶…ビジネス関係など,改まった手紙の時候の挨拶です。
○「初雪の候・みぎり」「仲冬の候・みぎり」(「~の候・みぎり・折」は,どちらも使えます。)
・12月上旬 …「師走・初冬・季冬」の「候・みぎり・折」
・12月中旬…「霜寒・寒気・激寒」の「候・みぎり・折」
➌挨拶の例文
①あらたまった手紙(時候の挨拶)に適した丁寧な表現の例文
・「大雪の候」 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます
・「師走の候」、皆様におかれましては,益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
・「師走の候」、貴行益々ご発展のことと大慶に存じます。(大雪の候、霜寒の候)
・「師走の候」 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
・「師走のみぎり」、お忙しくご活躍のことと拝察いたします。
②一般的な表現の例文
・拝啓 早いもので今年も師走となりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
・「師走」に入りいよいよ慌ただしく毎日が過ぎて行きます。
・はや「師走」。炬燵が恋しい頃となりました。
・「師走」に入り、あわただしい毎日が続いております。
・「師走」に入り,何かと多忙な日々が続いております。
・「師走」に入り,寒さも本格的になりました。
・今年の「師走」は一段と冷え込むようです。
・「年の瀬」の寒さの身にしみる季節となりました。
・「年の瀬」の寒気いよいよ厳しい季節となりました。
③結びの文(挨拶)
・末筆ながら,貴社のますますのご発展を衷心より祈念しております。
・末筆ながら,貴社の一層のご繁栄を心より申し上げます。
・末筆ながら,皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
・寒気の候、お風邪にはお気をつけてお過ごしください。
・○○様の一層のご発展とご活躍をお祈りいたしております。
・○○は何かと忙しいでしょうが、身体にだけは気をつけて頑張ってください。
・今年も大変お世話になりました。来年もご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。 敬具
・来年もどうかよろしくお願い申しあげます。
➍大雪の頃の有名な俳句
①「大雪」が詠み込まれた有名な俳句。
・「大雪の 鵯聞いてゐる 墓の虚子」…対馬ひさし
・「大雪や 棕梠葉鋭く ひろがりて」…柴園芳衛
・「大雪や 暦に記す 覚え書き」…椎橋清翠
②「雪」に関する季語を使った有名な俳句。
・「足あとは 雪の人也 かはかぶり」…松尾芭蕉 むつのゆかり
・「貴さや 雪降ぬ日も 蓑と笠」…松尾芭蕉
・「いくたびも 雪の深さを 尋ねけり」…正岡子規 子規句集
・「彼の道に 黒きは雪の 友ならん」…高浜虚子
・「てのひらに 熱き火桶や 雪景色」…日野草城
・「子が寝て 妻の水のむ 雪明り」…加藤楸邨
・「降る雪や 明治は遠く なりにけり」…中村草田男
③その他の季語を使った有名な俳句。
・「冬眠の はじまる土の 匂ひかな」…小島 健
・「うつくしき 羽子板市や 買はで過ぐ」…高浜虚子
・「よその子に 買ふ羽子板を 見て歩く」…富安風生
【3】自然と一体になって暮らす「祈り」の生活をしましょう♪
❶私は日本という国に生まれて本当に良かったと思っています。
なぜなら、春には梅や桜などの花々が咲き、夏には透き通るような海で泳いだり、秋には燃えるような紅葉が山々を飾り、冬には一面銀世界になるような雪景色…このように四季のバランスがあり,四季折々に花や風景,食の楽しみがあり,その四季折々にみせる自然がとても素晴らしいからです。
私達日本人は,それらの天からの素晴らしい頂きもの(プレゼント)に本当に感謝しなければいけないと思います。
本当に有難いことです。
日本の【神道】は「神の道」と書きますが、古代、日本には神社という形はなく、人々は身の回りにある自然(山,海,土,岩,木,花…)そのものを神として厚く敬ってきました。
命あるものすべてを敬い,慈しむのが,本来の日本古来の神道であり,【祈りの心】です。
日本には八百万(やおよろず)の神様がいらっしゃるというのは,水の神様,木の神様等,すべてに神様の名前があるからです。
なので,山に登る時は,「登らせて頂きます」と山の神様にお供えをして,手を合わせ,漁に出る時も,海の神様にお供えをして,手を合わせていたそうです。
古の日本人は自然を神として敬い,四季の巡りに順応し、常に自然と対話しながら暮らしていました。
宇宙の流れや四季の流れに逆らわず,自然を慈しみ,自然と一体になって暮らす日本人の生活そのものが「祈り」であり,古の人々にとって「祈り」という行為は決して特別なものではなく,日常的な普通のことだったと思います。
私達、現代人も、古の日本人(といっても,50年位前まではそういう生活が少しは残っていたと思いますが…)のように,日常生活を,今この瞬間を、宇宙の流れや四季の流れに乗り,常に自然と対話しながら,自然を慈しみ,自然と一体になって暮らす「祈り」の生活をしていきましょう♪
□私達日本人の先人達は,月を眺め,そして,太陽の動きを見て,農作業を行い,季節(≒自然)の流れに寄り沿って,暮らし,身体を整え,楽しんで,生きてきました。
よく、外国の方から「日本人は四季を大切にしていて素晴らしい」と言われることがありますが,昔の人は春夏秋冬だけではなく,
季節を細分化して感じていたのだとわかります。
先人達は,自分の身体(=小宇宙)を知り,季節を知り,自然(=宇宙)を知り,そして,日々の生活を楽しく暮らしてきました。
それが目的なのではなく、それが養生そのものなのです。
(養生の意味:生活に留意して健康の増進を図ること。)
先人達の日常の暮らし,そのものがそのまま養生でもあり,祈り(スピリチュアル)の生活なのだと思います。
先人達のように,自然の流れに沿って,古来から伝わる年中行事や日本の風土に沿った暮らしを生活のリズムとして取り入れ,健やかに美しく生きる生活を始めてみましょう♪
そして,日本の豊かな四季を二十四節気や,七十二候を参考に,季節の旬を「嬉し、楽し」で,楽しんでいきましょう♪
❷「二十四節気」とは?
日本は、上記のように、四季の移り変わりが鮮やかな国です。
春夏秋冬で表される四季ですが、日本にはさらに細かく季節を分類(1年を24等分に)した【二十四節気(せっき)】というものがあります。
「二十四節気」とは、1年(太陽が見掛け上の通り道の分点である(春分・秋分)と至点(夏至・冬至)から出て再び戻ってくるまでの日数)を24等分して,約15日ごとに分け,その分割点となる日に季節を表すのにふさわしい春夏秋冬等の名称を付けたものです。
1年を12の「節気」と12の「中気」に分類し,1ヵ月の前半を「節」,後半を「中」と言います。
古代中国で使われていた太陰暦は,太陽の位置と無関係であったため,暦と気候との間にズレが生じて農耕等の営みに不適切でした。
そこで,季節と一致させるため,太陽の運行を元にした「二十四節気」が考案されたのが始まりです。
(※二十四節気は、太陽の動きが基本となっていますから、中国発祥の暦ですが、実は西洋占星術の暦にも対応していて、太陽が春分点を通過する瞬間から牡羊座がスタートするのですが,二十四節気の中気の入り日が12星座の始まりに対応しています。)
現代では、季節の移り変わりを表す言葉として用いられ,身近に感じられるのが「夏至」と「冬至」ですが,立春は「暦の上では春ですが、まだ風も冷たく」など時候の挨拶に使われることもあります。
立春から始まる二十四節気は,雨水,啓蟄,春分,清明,穀雨,立夏,小満,芒種,夏至,小暑,大暑,立秋,処暑,白露,秋分,寒露,霜降,立冬,小雪…大雪は二十四節気の21番目となっています。
また、二十四節気は太陽の見かけ上の通り道を15度ずつ、
二十四分割したもので,春分点を起点(0度)とし,45度が立夏で,90度が夏至,135度が立秋,180度が秋分,そして,225度が立冬,255度が今回の大雪です。
+。:.゚.:。+゚+。:.゚.:。+゚+。:.゚.:。+゚+。:.゚
お問い合わせは 【図書館カフェHabiRoad 平井克也】 迄
ご連絡下さい。
a.右記メールアドレス habiroader@yahoo.co.jp
b.平井克也へのfacebookメッセージ
c.電話:070-6439-3695
のいずれかでお願いします。
+。:.゚.:。+゚+。:.゚.:。+゚+。:.゚.:。+゚+。:.゚
【図書館カフェ HABI ∞ ROAD 】
【ブログ】http://
【フェイスブック】(図書館カフェ)
http://
【営業時間】9:00~21:00 (予約制)
【電話番号】 070-6439-3695
【メール】habiroader@yahoo.co.jp
【店主】 平井克也
【フェイスブック】
●マコモ販売(1袋:7560円)
●医王石販売(1袋:2200円)
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12012820489.html
☆*:;;;:**:;;;:*☆*:;;;:**:;;;:*☆*
to HABI ∞ ROAD(いろんな幸せな道=彼岸への道)
毎日毎日、本当に幸せで、ありがたい
今起きていることは、自分に必要なこと
感謝すべきことしか、起きていない。
気付いて感謝、学んで感謝、成長して感謝 の繰り返しで、
だんだん 満たされているって、すべて愛だって…。
幸せだって 感じる
ありがとう ご縁に感謝 (byおじぞう)