【1】冬至とは?
◎24節気:冬至(とうじ、英: winter solstice)…
12月21日(月)~1月4日(月)…二十四節気の第22番目。
冬至は「日短きこと至(きわま)る」という意味で,中国では,「この日から新年の始まる日」とされ,先祖を祀る習俗がありました。
北半球では夏至と反対に,太陽の南中高度が最も低く,一年の間で昼(日の出から日没まで)が最も短く,夜が最も長くなる日です
(南半球では逆転します)。
夏至の日と比べると、北海道の根室で約6時間半、東京で約4時間40分もの差があります。
冬至の別名は「一陽来復(いちようらいふく)の日」です。
中国や日本では,冬至は太陽の力が一番弱まった(陰の極みの)日であり,この日を境に再び太陽の力が甦ってくる(陽にかえる,運が向く,上昇運に転じる)という前向きな意味合いを含んだ言葉なのです。
また,太陽がこの日を境に再び力が甦ってくることから,太陽が生まれ変わる日ととらえ,古くから世界各地で冬至の祝祭が盛大に行われています。
太陰太陽暦(いわゆる旧暦)では冬至が暦を計算する上での起点となります。
暦の上では立冬と立春の真ん中にあたり,冬の半ばですが,「冬至冬なか冬はじめ」という言葉もあるように、実際の寒さはこの頃からますます厳しくなっていきます。
冬至からその1週間後位までの間に通過し,本土の太平洋側にも初雪を降らせることもある低気圧を年末低気圧といい,これが一つの折れ目になって,本格的な冬に入る年が多いです。
年末の慌ただしさもあり,体調を崩しがちな頃です。
冬至前の12月は冬の季節風も弱く,また持続せず,ロンドン型の冬のスモッグはこの頃に集中して起こっていましたが,最近は石炭などによる煤煙が急激に減少したので,この型のスモッグは少なくなりました。
・『暦便覧(こよみびんらん)』(江戸時代)では…「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」
・現行暦…十一月中(旧暦11月内)。
・現在広まっている定気法…太陽黄経が270度の時で,12月22日頃(2020年は12月21日19時2分)。
この場合、冬至の瞬間を含む日を冬至日(とうじび)と呼びます。
暦ではそれが起こる日だが,天文学ではその瞬間とします。
黄道十二宮では磨羯宮(山羊座)の原点に相当します。
・恒(平)気法…節気を冬至からの経過日数で定義しますが,基点となる冬至は定気と同じ定義で、定気と恒(平)気で一致する唯一の節気です。
天文・恒(平)気法・周正では第1となり、暦法上は冬至で1年間の干支が切り替わります。
古代には,冬至を1年の始まりとしていて,近世語で冬至を「唐の正月(からのしょうがつ)」といいますが,これは中国で冬至を元旦としたからです。
その名残で,現在でも冬至は暦の基準となっています。
・期間…12/22頃〜1/5頃(小寒の前日)までの15日間位。
・前後の節気…㉑大雪→㉒冬至→㉓小寒
❷冬至期間中の72候は?
冬至の期間の七十二候は以下の通りです。
○(日本)…⑴夏枯草が芽を出し⑵馴れ鹿の角を切り⑶雪の下で麦が芽を出す時期です。
○(中国)…⑴蚯蚓結⑵麋角解⑶水泉動…みみずが地にもぐり,馴れ鹿の角を切り,湧き水の多い時期です。
⑴第64候(初候)…12/22〜26頃
「乃東生(なつかれくさ しょうず)」…夏枯草が芽を出す(日本)
乃東とは,冬に芽を出し夏に枯れる「夏枯草 (かこそう)」の古名で,紫色の花を咲かせる「靫草(うつぼくさ)」の漢方名でもあります。
英名は,「all-heal = 全てを癒す」で,和名は,花の形が矢を入れる「ウツボ」という道具に似ていることから付けられました。
『ウツボグサ』は,日当たりの良い山野の草地に群生し,夏至の頃に枯れていきますが,この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草」です。
今回の候は、夏至の初候「乃東枯(なつかれくさかるる)」と対になっています。
夏枯草は,古くから洋の東西を問わず,漢方として用いられ,この生薬を煎じて飲めば,利尿・消炎作用があり,煎液は,捻挫・腫物・浮腫の塗り薬として,また,うがい薬にも用いられています。
(中国)…「蚯蚓結(きゅういん むすぶ)」…蚯蚓が地中で塊となる
⑵第65候(次候)…12/26〜30頃
「麋角解(びかく げす:さわしかの つの おる)」…大鹿が角を落とす(日本・中国)
「麋」とは,「なれしか」というトナカイの一種の大鹿,またはヘラジカのことだとされています。
メスの鹿は角が生えませんが,オスの鹿は一年に一度,角が根元から自然にポロっと取れて,春にはまた新しい角が生え始めます。
生え始めの角には,毛が生えていて柔らかく,中には血管も通っているのですが,秋頃になると,角の内部がだんだんと骨のように硬く変化し,まるで木の枝みたいな立派な角に変わっていきます。
⑶第66候(末候)…12/31〜1/4頃
「雪下出麦(ゆきわりて むぎ のびる)」…雪の下で麦が芽を出す(日本)
(中国)…「水泉動(すいせん うごく)」…地中で凍った泉が動き始める
麦は越年草で、秋に種をまいて、翌年の初夏に収穫します。
寒さにも強く,辺り一面が雪に覆われていても,その下ではひっそりと芽吹き,暖かい春をじっと待っています。
その後すくすくと育ち,6月頃、麦畑は黄金色に染まり、収穫の時を迎えます。
ところで,日本独特の風習で,早春にせっかく芽吹いた芽を踏む「麦踏み」をしますが,これは霜柱による土壌の浮きを防いで,根張りを良くするため,また、麦の伸び過ぎを抑えて,穂の出方を均しくするために行います。
【2】冬至の時候の挨拶&俳句
❶時候の挨拶
「冬至の候(とうじのこう)」は,暦の上の冬の半ばの時候の挨拶です。
冬至の候のように、”~の候”とつく漢語調の挨拶は,時候の挨拶の中で最もあらたまった丁寧な言葉です。
ビジネス・公的な手紙や、目上の方に出す手紙の場合には,漢語調の時候の挨拶を使うのが慣例です。
「冬至の候」は「冬至を迎えました」という意味です。
使える時期…12月下旬の冬至の期間(12月21日頃~年末まで)で,1月4日まで冬至ですが、新しい年には使いません。
❷挨拶の例文
①あらたまった手紙(時候の挨拶)に適した丁寧な表現の例文
・「極月の折」、皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
・「厳寒のみぎり」、○○様御一同様におかれましては、その後お健やかにお過ごしのことと拝察いたします。
・「歳晩の候」、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
・「歳末の候」、貴社の皆様におかれましては、ご壮健のこととお慶び申し上げます。
・「忙月のみぎり」、皆様には、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
・「冬至の折」、ご家族の皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
・拝啓 「冬至の候」、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
②一般的な表現の例文
・仕事納めまで残すところあとわずかとなりました。さぞかしご多忙のこととお見舞い申し上げます。
・迎春のお支度に慌ただしくお過ごしのことと拝察いたします。
・お正月の準備でお忙しい毎日を送られていることと存じます
・年の瀬もいよいよ押し迫ってまいりましたが、○○様には、ますますお元気のことと承り、何よりと存じます。
・クリスマスも過ぎ,いよいよ気ぜわしくなって参りました。皆様お健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
・毎年のことながら,月日の経つのはなんと早いのだろうと驚かされる年の瀬となりました。皆様お変わりなくお過ごしのことと存じます。
・風花が舞い、寒さひとしおの年の瀬を迎え、○○様には、ますますお元気のことと承り、何よりと存じます。
・行く年を惜しみながらも活気溢れるこの季節、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
・先ほどから降り続いていた氷雨が、どうやら雪に変わったようです。ご家族の皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。
③結びの文(挨拶)
・末筆ながら,貴社のますますのご発展を衷心より祈念しております。
・末筆ながら,貴社の一層のご繁栄を心より申し上げます。
・末筆ながら,皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
・寒気の候、お風邪にはお気をつけてお過ごしください。
・○○様の一層のご発展とご活躍をお祈りいたしております。
・○○は何かと忙しいでしょうが、身体にだけは気をつけて頑張ってください。
・今年も大変お世話になりました。来年もご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。 敬具
・来年もどうかよろしくお願い申しあげます。
➌冬至の頃の有名な俳句
・「暖かに 冬至の宵を 小買もの」…星野立子(たつこ)
・「あやまたず 沈む冬至の 日を見たり」…後藤夜半(やはん)
・「いそがしき 冬至の妻の うしろ影」…日野草城(そうじょう)
・「いづくにか 在りたる冬至南瓜切る」…皆吉爽雨(みなよし そうう)
・「出づる我に 芋焼いて居ぬ 冬至の子」…長谷川かな女(じょ)
・「蒟蒻(こんにゃく)を 逃がす庖丁 冬至妻」…長谷川かな女
・「鶯の うしろ影見し 冬至かな」…高井凡菫(きとう)
・「おづおづと 夕日沈める 冬至かな」…鈴木真砂女(まさごじょ)
・「風日々に 冬至となりし 日の黄なり」…臼田亞浪(うすだ あろう)
・「けふ冬至 餘生(よせい)こたびは いかならむ」…水原秋桜子(しゅうおうし)
・「さむざむと 日輪(にちりん)あそぶ 冬至かな」…飯田蛇笏(だこつ)
・「帆もなくて 冬至の海の 日影かな」…飯田蛇笏
・「山国の 虚空日わたる 冬至かな」…飯田蛇笏
・「子午線の 上に今あり 冬至の日」…高野素十(すじゅう)
・「地の下に 雷(らい)を感ずる 冬至かな」…松瀬青々(せいせい)
・「冬至とて 男にやどる 力かな」…松瀬青々
・「冬至粥 御酒(みき)をたらして 炊きにけり」…上村占魚(せんぎょ)
・「冬至の日 きれい植木屋 木の上に」…山口青邨(せいそん)
・「冬至の日 縞(しま)あるごとく ゆれにけり」…阿波野青畝(せいほ)
・「冬至の日 しみじみ親し 膝(ひざ)に来る」…富安風生(ふうせい)
・「へつついに 冬至の柚子が のつてをる」…富安風生
・「冬至まで ひと日ひと日の 日暮かな」…草間時彦(ときひこ)
・「冬至より 来たるもいまだ 雪の空」…立花北枝(ほくし)
・「日本の 冬至も梅の 咲きにけり」…小林一茶
・「母在りき 冬至もつとも 輝きて」…三橋鷹女(たかじょ)
・「早発(はやだち)の 六時は暗し 冬至かな」…稲畑汀子(ていこ)
・「枇杷(びわ)の木に 枇杷の花咲く 冬至なる」…北原白秋(はくしゅう)
・「風雲の 少しく遊ぶ 冬至かな」…石田波郷(はきょう)
・「仏壇に 水仙活(い)けし 冬至かな」…高浜虚子
・「仏壇の 菓子うつくしき 冬至かな」…正岡子規
・「頬杖(ほおづえ)を 解く冬至粥 食はんため」…佐藤鬼房(おにふさ)
【3】自然と一体になって暮らす「祈り」の生活をしましょう♪
❶私は日本という国に生まれて本当に良かったと思っています。
なぜなら、春には梅や桜などの花々が咲き、夏には透き通るような海で泳いだり、秋には燃えるような紅葉が山々を飾り、冬には一面銀世界になるような雪景色…このように四季のバランスがあり,四季折々に花や風景,食の楽しみがあり,その四季折々にみせる自然がとても素晴らしいからです。
私達日本人は,それらの天からの素晴らしい頂きもの(プレゼント)に本当に感謝しなければいけないと思います。
本当に有難いことです。
日本の【神道】は「神の道」と書きますが、古代、日本には神社という形はなく、人々は身の回りにある自然(山,海,土,岩,木,花…)そのものを神として厚く敬ってきました。
命あるものすべてを敬い,慈しむのが,本来の日本古来の神道であり,【祈りの心】です。
日本には八百万(やおよろず)の神様がいらっしゃるというのは,水の神様,木の神様等,すべてに神様の名前があるからです。
なので,山に登る時は,「登らせて頂きます」と山の神様にお供えをして,手を合わせ,漁に出る時も,海の神様にお供えをして,手を合わせていたそうです。
古の日本人は自然を神として敬い,四季の巡りに順応し、常に自然と対話しながら暮らしていました。
宇宙の流れや四季の流れに逆らわず,自然を慈しみ,自然と一体になって暮らす日本人の生活そのものが「祈り」であり,古の人々にとって「祈り」という行為は決して特別なものではなく,日常的な普通のことだったと思います。
私達、現代人も、古の日本人(といっても,50年位前まではそういう生活が少しは残っていたと思いますが…)のように,日常生活を,今この瞬間を、宇宙の流れや四季の流れに乗り,常に自然と対話しながら,自然を慈しみ,自然と一体になって暮らす「祈り」の生活をしていきましょう♪
□私達日本人の先人達は,月を眺め,そして,太陽の動きを見て,農作業を行い,季節(≒自然)の流れに寄り沿って,暮らし,身体を整え,楽しんで,生きてきました。
よく、外国の方から「日本人は四季を大切にしていて素晴らしい」と言われることがありますが,昔の人は春夏秋冬だけではなく,
季節を細分化して感じていたのだとわかります。
先人達は,自分の身体(=小宇宙)を知り,季節を知り,自然(=宇宙)を知り,そして,日々の生活を楽しく暮らしてきました。
それが目的なのではなく、それが養生そのものなのです。
(養生の意味:生活に留意して健康の増進を図ること。)
先人達の日常の暮らし,そのものがそのまま養生でもあり,祈り(スピリチュアル)の生活なのだと思います。
先人達のように,自然の流れに沿って,古来から伝わる年中行事や日本の風土に沿った暮らしを生活のリズムとして取り入れ,健やかに美しく生きる生活を始めてみましょう♪
そして,日本の豊かな四季を二十四節気や,七十二候を参考に,季節の旬を「嬉し、楽し」で,楽しんでいきましょう♪
❷「二十四節気」とは?
日本は、上記のように、四季の移り変わりが鮮やかな国です。
春夏秋冬で表される四季ですが,日本にはさらに細かく季節を分類(1年を24等分に)した【二十四節気(せっき)】というものがあります。
「二十四節気」とは、1年(太陽が見掛け上の通り道の分点である(春分・秋分)と至点(夏至・冬至)から出て再び戻ってくるまでの日数)を24等分して,約15日ごとに分け,その分割点となる日に季節を表すのにふさわしい春夏秋冬等の名称を付けたものです。
1年を12の「節気」と12の「中気」に分類し,1ヵ月の前半を「節」,後半を「中」と言います。
古代中国で使われていた太陰暦は,太陽の位置と無関係であったため,暦と気候との間にズレが生じて農耕等の営みに不適切でした。
そこで,季節と一致させるため,太陽の運行を元にした「二十四節気」が考案されたのが始まりです。
(※二十四節気は、太陽の動きが基本となっていますから,中国発祥の暦ですが、実は西洋占星術の暦にも対応していて,太陽が春分点を通過する瞬間から牡羊座がスタートするのですが,二十四節気の中気の入り日が12星座の始まりに対応しています。)
現代では、季節の移り変わりを表す言葉として用いられ,身近に感じられるのが「夏至」と「冬至」ですが,立春は「暦の上では春ですが、まだ風も冷たく」など時候の挨拶に使われることもあります。
立春から始まる二十四節気は,雨水,啓蟄,春分,清明,穀雨,立夏,小満,芒種,夏至,小暑,大暑,立秋,処暑,白露,秋分,寒露,霜降,立冬,小雪…大雪は二十四節気の21番目となっています。
また、二十四節気は太陽の見かけ上の通り道を15度ずつ、
二十四分割したもので,春分点を起点(0度)とし,45度が立夏で,90度が夏至,135度が立秋,180度が秋分,そして,225度が立冬,270度が今回の冬至です。
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毎日毎日、本当に幸せで、ありがたい
今起きていることは、自分に必要なこと
感謝すべきことしか、起きていない。
気付いて感謝、学んで感謝、成長して感謝 の繰り返しで、
だんだん 満たされているって、すべて愛だって…。
幸せだって 感じる
ありがとう ご縁に感謝 (byおじぞう)